201206_kowaitosiden

制作年:2012年(日)
制作:酒匂暢彦、大橋孝史
収録時間:82分

カテゴリ:ホラー/ドキュメント(検証系)

【総括】

「絶対に怖い」シリーズ3作目。「写真」「動画」ときて「都市伝説」ときた。収録時間も82分とチョイ長め。でも都市伝説で投稿系っつうのはチト苦しいか。検証系なのかしら?とか思いながら視聴すました。

。。。。。そーねー。まーそーなるよねー。
検証系なんだけど「怖い」というより「不思議」系でした。

ネットに流れる不思議な噂、都市伝説を検証する内容。タイトルの「絶対に怖い」とあるが、個人的には怖さのベクトルが異なり疑問が残る。(故)川口浩の探検隊シリーズ(古いかなw)を想わせる内容で、オカルト、UMAがメイン。心霊は少ないのでこれから観る方は注意が必要。

全7チャプターで収録時間は82分と若干長め。これは検証メインのため仕方ないところ。(前述により)怖さ控えめ、グロなし。映像はほぼ検証風景。それぞれ都市伝説の紹介映像が挿入されているが、イメージ重視の再現映像や静止画による紙芝居構成だったりするので臨場感は落ちる。

国内はもとより海外ロケもアリお金はかかってそう。にしては正直退屈で眠くなる場面もあり、総じてTVのワイドショーを見ているみたいだった。思うに最近こういったTV番組ってとんと見かけない。その点ではどこか懐かしく、面白かった。一応フォローしておくとこの手の作品も(たまに観る分には)嫌いじゃないです。

それではネタばれで紹介します。

【チャプター紹介】

  1. ともだちだよな
    [カテゴリ]心霊
    [概要]心霊スポットのトンネルでの肝試しのお話し。深夜、学生達が車で乗り付ける。恐る恐る暗いトンネルに入るが何も異常はない。帰ろうとなり車に乗り込むが、運転手はいつまでたっても車を出さない。友人がどうしたのか問いただすと、運転手は怯えながら答える。
    「俺達友達だよな」
    「友達なら俺の足元を見てくれ」
    友人が運転手の足元を覗きこむと、彼の足首には無数の手が絡みついていた。
    驚いた友人達は運転手を残して逃げ出してしまう。しばらくしてその場所に戻ると、運転手は車もろとも消えていた。
    [感想]まずはオーソドックスなお話。しかし「心霊」っぽいのはこれだけだった(ギャーw)。
  2. 時空の管理人
    [カテゴリ]オカルト(超常現象)
    [概要]ある大学生の体験談。朝、目が覚めると10時を過ぎていた。1時限目は既に遅刻。いつものことと慌てずに昨夜コンビニで購入した総菜を口にしてアパートを出る。しばらく歩くと奇妙な事に気付く。街の中が閑散としているのだ。繁華街、公園、駅。閑散ではなく誰もいない。学校へ到着。講義中の教室。窓際に立ち一望するがやはり誰もいない。突然携帯電話が鳴る。着信を見ると「NOBODY」の文字。出るといきなり男の声で「なぜここにいる」、「どうやってはいってきた」。電話の向こうの男は「こっちをみてみろ」と告げて電話が切れる。学生は視線を感じて窓の外に目をやる。隣の校舎の屋上に作業服のようなモノを着た男性が立っていた。男性がポケットに手を入れた瞬間、学生は身体が張り裂けるような感覚と共に目の前が暗転する。
    次に気がつくと自宅で寝ていた。時刻は8:30。夢かと思いテーブルを見ると食べかけの総菜が。そして彼の携帯は壊れていた。
    =====
    1943年10月28日。アメリカ、フィラデルフィア海域で行われた駆逐艦エルドリッチ号の不可視化実験。船体に強烈な磁場をかけてレーダーから見えなくさせる実験だ。磁場をかけてしばらくすると船体が緑色になりレーダーはおろか肉眼でも見えなくなる。15分ほど過ぎた時、エルドリッチ号は再び姿を現す。しかし艦内の乗員は発狂していたり、全身炎に包まれていたり、船体に身体がめり込んでいたりした。エルドリッチ号は消えている間ノーフォークまでテレポートしていた。
    =====
    [感想]子供の頃読んでいた「怖い」本を思い出した。
  3. ひきこさん
    [カテゴリ]オカルト(都市伝説)
    [概要]ネットでの噂「ひきこさん」の検証。ひきこさんとは、中学校でいじめられ、また、家では虐待を受けていた少女。やがて彼女は部屋から出てこなくなり、精神を病み自傷行為を繰り返したため、口と目は耳元まで裂けてしまう。ひきこさんはいじめっこに似た小学生を捕まえ、両手、両足を縛って引きずりまわす。
    ◆ひきこさんの特徴
    201206_ze-tosiden_main1
    スタッフは、ネットを通した目撃情報がある川の上流近辺に集中していることを突き止め、現地でのインタビューを行う。しかし有力な情報は得られない。翌日河原を取材していると、川面にいくつも結ばれた白い布を見つける。スタッフは「白線流し」で使われたのではと考える。
    ◆白線流し
    201206_ze-tosiden_main2
    「ひきこさん」を追い求めて行きついた「白線流し」。偶然か?
    スタッフは「白線流し」について近隣の中学校へ問い合わせる。ある学校の電話取材で行事として行っていないが生徒がやっているという噂はあるとの情報を得る。その学校へ通学する中学生に聴き込み調査。1人の女生徒が姉が行っていたとの話し。イジメていた人(加害者)がイジメと言う悪事を川に流すため行っていたとのこと。
    ◆ひきこさんの推定年齢(仮説)
    201206_ze-tosiden_main3
    ◆数字を当てはめてみる
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    「ひきこさん」かどうかはともかく、当時イジメを受けていた少女は存在していたようだ。聴き込み調査を継続すると、イジメられていた少女の住所が判る。スタッフが訪れるが家は無くなり空き地になっていた。近所の住民に聞き込み。住民の口からは「変な家庭」「虐待」「うつ状態」「猫をカミソリで切る」といった話が出てくる。
    続いて中学の同級生のインタビュー。車に乗った男女。スタッフがいろいろ質問するが歯切れが悪い。同級生から親友の連絡先を聞き出す。
    元親友(へんな言葉)宅を訪れインターフォンごしにインタビュー。小学校のころは普通だった。中学になりおかしくなったようだが学校が異なったので、学校内のことはよく判らないとのこと。それでも精神的に追い詰められていたようで、動物を傷つけたり、部屋に血の付いたカッターがあったり、突然包丁とか振り回して暴れたりしたらしい。
    最後にスタッフは目撃情報の多い神社を訪れる。件の女性の名前で絵馬が残っていた。絵馬には「父が暴力をふるいませんように」「学校へ行けるように」と記されていた。結局彼女=ひきこさんと判明しなかった。
    [感想]「ひきこさん」「白線流し」と大きな話が続いて追いつけない。いろいろアクションを起こしているようなのだけど、結局二転三転して良く判らないまま終わってしまった感じ。
  4. さとるくん
    [カテゴリ]オカルト(都市伝説)
    [概要]「さとるくん」とは。
    1)公衆電話から自分の携帯へ電話する。
    2)携帯が鳴るのを確認する。
    3)通話する。
    「さとるくんさとるくんおいでください」
    「いらっしゃたらおへんじください」
    4)通話を切り、さらに携帯の電源も切る。
    5)しばらくすると電源を切った携帯が鳴り「さとるくん」から連絡が入る。
    「いま電車に乗ったよ」
    6)また鳴る。
    「今、駅だからもうすぐつくよ」
    7)またなる
    「いま家の前だよ」
    8)最後のコール
    「いま後ろにいるよ」
    9)この時背後にいる「さとるくん」は1つだけどんな質問にも答えてくれる。
    「さとるくん」=「悟るくん」の意。但し、最後の質問で振り返ったり、質問がスムーズに出なかったりすると「さとるくん」にあの世に連れてゆかれる。
    [感想]「メリーさん」と妖怪「さとり」がごちゃごちゃになって出来たお話っぽい。
  5. 呪われたトンネル
    [カテゴリ]オカルト(?)
    [概要]岐阜県の国道418号線。国道にしてはかなり路面状況が酷い。酷い道。即ち「国道」ならぬ「酷道」というわけ。沿線上にある心霊スポットの二股トンネル。曰く、トンネルの天井から無数の手が垂れる、口裂け女が出るなどの噂を検証する。
    ◆今回スタッフが追う噂(2つ)
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    酷道マニア:鹿取氏の案内で検証開始。川沿いを走る418号を進んでゆくと車両通行止めの看板。構わず車で進入。二股トンネルは脇に旧道ならぬ側道がある。トンネル到着。
    竣工は昭和31年。戦後11年経った後で強制労働?との疑問が残るが、このトンネル以前に素掘りのトンネルがあり、その時期強制労働があったのではと推察。(進行方向)右手に河川、左手に山腹と挟まれたトンネルに入る。全長約700m。灯りも無く昼間でもトンネル内は真っ暗。500m程度進んだところで緩く右にカーブ。鹿取氏が当時強制労働で亡くなった外国人労働者はトンネル内のコンクリに埋められたと話す。
    トンネルを抜けた一行は鹿取氏の案内で、より川沿いにある側道に分け入る。獣道を進んでゆくと手彫りの洞穴が現れる。地形的にも二股トンネルが分岐していたとするなら、この地点に出るであろう場所。中に入ると手彫りで天井が低いトンネル。車両の通行は無理。100m程進むと土砂で埋められており通行できない。行く手に積み上げられた土砂は、人為的に封鎖されたような様子。
    現地でインタビュー。地元の人はトンネル内で別れていたと話す。ここだけトンネルにした理由がわからないと鹿取氏。このトンネルは間もなくダム工事により湖底に沈むらしい。
    [感想]このトンネルは雰囲気あるな。夜だとかなり怖いのでは。提示した噂の真偽が2つとも明らかになっていないのが残念。
  6. ドッペルゲンガー
    [カテゴリ]オカルト(都市伝説)
    [概要]瓜二つの自分の存在。その存在=ドッペルゲンガーと遭遇すると死んでしまう。
    かつてドッペルゲンガーについて集中取材した雑誌記者の前田氏が、いろいろ所説がある中で比較的信憑性が高いと思われる原因を説明する。曰く、脳の腫瘍により見えてしまうという説。脳の病気で死期の迫った人間が、あるはずのない自分の虚像を錯覚視するとのこと。
    次に元臨床心理士の三浦氏。氏は普通の人間とドッペルゲンガーとの見分けがつくとのこと。氏によるとドッペルゲンガーは街中にも普通に溶け込んでいて、見えているが気付かないだけと語る。スタッフは三浦氏と共に街中へドッペルゲンガーを探しに出る。
    新宿。ドッペルゲンガーは、コチラが意識的に観ようとすると警戒して姿を現さないらしい。1時間経過。三浦氏が雑踏の中からドッペルゲンガーを見つける。黒のセーターを着た女性。スタッフが追跡するが途中で見失ってしまう。当のスタッフは女性に話しかけたそうであるが、全く反応しなかったそうだ。そしていつの間にか見失った。撮影を続行する一行の目の前に、先ほどの女性が現れる。彼女は以前からドッペルゲンガーの存在を見ていると話す。彼女が立ち去った後、三浦氏は本人とドッペルゲンガーが入れ替わっているようだと語る。
    まとめ。全国で発生している行方不明事件。警察も2人目の存在(=ドッペルゲンガー)を掌握している。果てはクローンなどの国家による陰謀説に及ぶ。
    [感想]時間の割にはgdgdな内容。うさんくさそうな人が出てきて、これまたうさんくさそうなオチに苦笑。
  7. 野人
    [カテゴリ]UMA
    [概要]野人の存在を追って中国へ。野人とは毛だらけの怪物。
    まずは中国:宣昌(ギショウ)。休憩所で野人の噂を聞き奥地へ進む。雇ったガイドの女性によると外国人は入れないかもしれないとのこと。特に問題も無く入ることは出来たスタッフは、車両を降りて聴き込み開始。車をチャーターし目撃証言のある板壁岩(バンヘキガン)へ向かう。
    途中。標高2000mの燕天坪(エンテンヤ?)。ちなみに板壁岩は標高3000mらしい。野人博物館。野人科学者の張さんに取材を求めるが、現在野人捜索中で所在判らず。また博物館は政府の施設となっており取材を断られる。
    続いて板壁岩の入り口である鴨子口(ヤーズコウ?)。国営自然保護区のため、ここで入場チケットを購入しようとする。しかし外国人入場禁止となっており、管理の男性に見張られるなか強制退去。
    目撃情報を頼りに木魚鎮(モクギョウチン?)へ。街で聞き込みをすると、以前政府の捜索隊に参加したことがある人物をつきとめる。1970年代に50名程度で捜索したとき赤い体毛を採取した。政府により鑑定にだされたが結果は知らされていない。さらに目撃者を見つけるが、政府の許可が無いと話すことが出来ないと取材を断られる。また野人を目撃したという男性宅を訪ねる。男性は保護区内で見かけたと語る。人に似た声がして最初は猟師だと思ったそうだ。体毛が深紅で80m程度の谷を挟んで対峙した。顔は猿、歩き方は人で2体いた。後に政府関係者を現地へ連れてい行くが、男性が案内に金銭を要求したが「見つけたら払う」とのことで折り合いがつかなかったとのこと(笑)。一行はその現場へ向かう。
    両側が切り立った絶壁。途中でスタッフ達を車から降ろし、運転手は立ち去ってしまう。聞き込みをするスタッフ。野人と遭遇したという師さん。曰く、子供の頃に数人で遊んでいたら野人が現れた。このうち1人が捕まるが、持ち合わせた鉈で威嚇した。
    まとめ。国家ぐるみで秘密にしたいとの意図を感じる。
    [感想]目撃情報だけを追跡、紹介した感じ。大変さは伝わるが中身が薄い内容。国家機密的な話で締めようとするのだが、その割にはいたる場所で野人の看板がある。観光資源なんじゃないの?
    それでも風景は山水画を見ているようで感慨深いものを感じる。

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