201302_gentei3
制作年:2013年(日)
制作:庄子圭、島野伸一
ナレーション:遠藤浩
収録時間:57分
カテゴリ:ホラー/ドキュメント(投稿系)
【総括】
投稿型怪談収集サイト「百万人の恐い話」を主宰している住倉カオス氏がナビゲートする投稿映像を収録するシリーズ「限定解禁」の第三弾。過去2作を振り返ると恐さは弱めだが、その分ガチっぽい作りと認識する。本作はいかに。
全7チャプター収録。投稿動画×6本と投稿写真に基づく調査(未完)映像 ×1本の構成。特に調査映像は約25分で全体の半分近くの時間を割いている。勿論心霊オンリー。グロ映像、エロ映像無し。
投稿映像は全2作同様割りとガチと思わせる映像を収録していると思う。恐さは全2作比で高めか。場所自体のスペックが高いのもあって結構恐い映像だと感じた。なお追跡調査はされていない。
一方の調査映像。コチラがメインなのかな。寄せられた心霊写真を起点に話が進む。恐さよりは不思議さを強く感じた。その過程はちょっと斬新。何かと言うと話の流れがまとまっていない点。話がどんどん飛んでゆく。そのため判りにくく営利作品としては疑問が残るが、案外素の調査過程を見せてくれると思う。ラストに住倉さんが「こういう所が心霊の魅力だ」みたいなコメントを残している。一理あるが、尤もコレを興味深く観れるかと言うと。。。観る人を選ぶんじゃないかな。また住倉さんの語り口から、もともとはニコニコ動画の「百万人の恐い話チャンネル」で公開した映像の再録と思われる(特に確認していないので違ったら失礼)。
それではネタバレで紹介。

【各話紹介】

  1. 廃鉱山 囚われた怨念
    [概要]自主映画のスタッフが廃鉱山をロケハンした映像。
    雨の降る中、見つけた廃鉱山の中を探索するロケハンスタッフ。廃鉱山内部は狭く迷路のような通路。いたる所で雨漏りしているため傘をさして探索。振り返ると出口?に黒い人影。そして画面いっぱいに顔。
    [怖さ]★★★☆☆
    [グロ度]☆☆☆☆☆
    [フェイク度]★★★☆☆
    [感想]割といい。何よりこの廃墟の雰囲気がいい感じだ。大きな顔は漫画みたいだったけど。
  2. ホームビデオに映った怪異 消えた首
    [概要]小学校?の運動会の映像。
    騎馬戦に参加した子供の首が消えている。当時首つり自殺した教員がいたそうだが関係は不明。
    [怖さ]★★☆☆☆
    [グロ度]☆☆☆☆☆
    [フェイク度]★★☆☆☆
    [感想]初見判らず。映像は心霊写真レベル。
  3. 廃墟探訪 見張る影
    [概要]結婚式場だった廃墟を探索する映像。
    冒頭からノイズ。投稿者がトイレで用を足す。置かれたカメラが映す投稿者の背後の個室から大きな黒い影。独りでに閉まる個室の扉。浮浪者が死亡した場所らしい。
    [怖さ]★★★★☆
    [グロ度]☆☆☆☆☆
    [フェイク度]★★☆☆☆
    [感想]終止入るノイズと投稿者の息づかいが不気味さを煽る。ナイトショットの所為かもしれないが、この場所もかなり怖そうな感じ(なので★+1)。フォーカスされたシーン以外にも異変が映っていそうだ。最後に個室の扉が閉まるのも怪奇現象でいいんだよね。
  4. 水子地蔵 未練の手首
    [概要]心霊スポットの水子地蔵を映した映像。
    夜。訪れたカップル。地蔵の上にかかる子供の手首。驚いて逃げる投稿者たち。なおフレームアウトしているが手首の上にはコチラを見つめる胎児(の霊)がおり、投稿者は目が合ったそうだ。
    [怖さ]★★☆☆☆
    [グロ度]☆☆☆☆☆
    [フェイク度]★★★☆☆
    [感想]胎児の姿が無いのは非常に残念。
  5. 自殺マンション 見つめる首
    [概要]自殺の名所であるマンションの映像。
    酔った投稿者たちが肝試しで深夜のマンションに向かう。7階建てのマンションをエレベーターで最上階へ向かう。途中何故か4階で停止。エレベーターから出るが誰もいない。廊下の先に生首。気付かず7階へ進む投稿者たち。
    7階で扉が開くと足下の隙間に生首。これも気付かず屋上へ向かう階段を昇る。「命を大切に」と書かれたテープが貼られた扉を開けて屋上へ。
    夜の暗闇にまぎれて壁から覗く黒い影?(良く判らなかった)。恐ろしくなったのか早足で戻る投稿者たち。途中、カメラが不調になりライトが消える。投稿者の一人の手にはいつの間にか髪の毛。逃げるようにマンションを立ち去る。
    後日、日中に再訪する投稿者。4階で生首が映された場所を確認するが、この高さで首を出す事は不可能だ。
    [怖さ]★★★★☆
    [グロ度]☆☆☆☆☆
    [フェイク度]★★★★☆
    [感想]1発で終わらないところは良い。映像でフォーカスされたのは3カ所(頭髪除く)。これも他にもありそうな感じだ。
  6. 連続事故現場 引き込む眼球
    [概要]バイクにカメラを搭載して走る映像。
    夜。トンネルに入ると何も無いのに突然転倒する投稿者。転倒直後に画面に広がる白い顔のようなもの。さらに起き上がろうとしたときにも似たような白い何か。このトンネル付近は事故多発地帯らしい。
    [怖さ]★★★☆☆
    [グロ度]☆☆☆☆☆
    [フェイク度]★★☆☆☆
    [感想]目玉というより口に見える。
  7. 怪奇事件ファイル 狂うトンネル
    [概要]住倉カオス氏が取材中の案件で調査の過程を撮影した映像(検証映像)。ちなみに調査は未完。話が拡散しているため勝手にチャプターを分けます。
    ▼心霊写真の検証(予備調査)
    視聴者から寄せられた心霊写真。背を向けた男性の背後に浮かぶ大きな顔。投稿者は取材拒否のため、まずは撮影された池袋中央公園で予備取材開始。
    -巣鴨プリズンの跡地?因縁?
    -撮影現場特定
    ▼帰りの駐車場
    取材を終えた帰り道。地下駐車場へ向かう。理由は判らないが投稿写真と一緒に同封されていた他の写真(心霊写真ではない)がこの地下駐車場の入り口の写真である事が判明する。駐車場に入ると体調が悪くなる住倉さんとスタッフ。とりあえず体調不良は駐車場を出ると2人共回復するが、住倉さんは場内で車を停めた場所になかなか辿り着けなかったと語る。停車位置が住倉さんの記憶と異なっていたようだ。
    ▼迷うトンネルの話
    この駐車場で迷った体験から連想して奇妙な駅(地下鉄?)のトンネルの話題になる。場所は板橋区(池袋の近く)。インタビュー映像。
    -改札から地上出口になかなか辿り着けない
    -トンネルが妙に長い
    -トンネルが無くなっている(極端に短い)
    ▼トンネル現地取材
    夜。地上の出口から駅改札に向かうトンネル。明るいものの狭い通路は歪んでおり、池袋の駐車場と同じ圧迫感を感じると住倉さん。住倉さんの脳裏にこの近隣で撮影されたという心霊写真が浮かぶ。
    ▼心霊写真2枚目
    その心霊写真は家で撮影された。幼児に被るような大きな顔が映されている。最初の公園で撮影された心霊写真と撮影時期も人も全く異なる2枚の写真。しかし写り込んだ大きな顔は共に大きく口を開けた苦悶の表情が見て取られ、場所が近くである点も含めて奇妙な一致が感じ取られる。
    ▼まとめ
    全く関連性は不明であるが、過去の因縁として「巣鴨プリズン」跡地であること。「近藤勇の処刑地?」が近いこと。戦犯繋がりではある。本件は未完であり引き続き調査を継続する。ここまで。
    [怖さ]★☆☆☆☆
    [グロ度]☆☆☆☆☆
    [感想]検証映像ではあるがちょっと変わった印象を受けたチャプター。普通編集(カット)されるべき実際の取材過程をそのまま収録した感じ。悪く言うと取材映像の垂れ流し、ぶっちゃけ尺埋めともとれる。検証系が好きな僕としては退屈はしなかったが、まあ苦手な方はスルーしても構わないのではないか。紹介される2枚の写真は不気味な表情ではある。

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