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戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-03 人喰い河童伝説 [DVD]
制作年:2012年(日)
制作:三上真弘、田坂公章
脚本、監督:白石晃士
収録時間:93分(本編73分、特典映像20分)
カテゴリ:ホラー
【キャスト】

  • 大迫茂生
  • 久保山智夏
  • 白石晃士

【総括】
フェイクドキュメントのシリーズ3作目。本作の映像特典で白石監督自らフェイクドキュメントと語っているのでこの記載でも構わないでしょ。『口裂け女』→『幽霊+α』→『河童』とリリース。ちなみに次作は『トイレの花子さん』。
70分程度の収録時間でグロ映像は少々。そのグロも一部はモザイク処理されているので構えるほどではない。エロ映像はなし。シリーズの醍醐味?でもあるキレキャラ工藤さんはちょっと大人しかったかな。逆にヘタレな場面はあったけど(笑)。テーマが河童=UMAなのでゾクゾクするような霊的な怖さは無い。しかし凶暴なUMAに襲われる恐怖、戦う緊張感(とまではいかないか)、復讐と執着、呪い?、などで退屈することなく楽しめた。まあ白石監督っぽいか。
シリーズ構成は変化無し。スタッフの元に寄せられた投稿映像を調査してゆく過程でさまざまな恐怖を体験するというもの。スタッフ3名も続投。特に前作で病院送りとなった工藤は早い段階で復帰するのでご安心を(笑)。
本作では特典映像が興味深い。白石監督によるコメンタリーが収録されている。題して『コワすぎ!通信FILE-01』。いやまあ普通のタイトルだけど。。。コンセプトなどが語られていて、家主は本シリーズの見方が変わった。ネタバレ要素も含んでいるので、時間が許せば本作視聴後に観た方が良いと思う。なおコメンタリーの内容詳細は「続き」に記載。
次作はトイレの花子さん。3月リリース予定。勿論視聴します。
【ストーリー】
スタッフの元に届いた投稿映像には河童が映されていた。工藤が前作で負傷し入院中であるため、田代と市川の2人で取材を開始。投稿者と共に現場へ赴くと巨大な足跡などが見つかる。また付近には荒らされたキュウリ畑。畑の持ち主に取材を試みるが、頑に取材を拒否する家主の鈴木。そこに工藤の入院先の病院から電話。工藤は病院を抜け出していた。
※「続き」にネタばれ
【感想】
まずまず面白かった。
ただ1作目、2作目同様なにかしらの解決を持った終わり方ではない。ここら辺は特典映像の監督コメンタリーを踏まえるとあまり意味が無いように感じた。最終的に個々の結末が統合(解決)されるかもしれないが、「連続ドラマ」を意識した別のテーマがあり、シリーズ進行はそちらがメインになりそうだ。従って「口裂け女」も「震える幽霊」も本作「河童」も単発で観ると中途半端な終わり方と感じるだろう。
本作で工藤が復帰する。しかし病み上りの所為かキレ方がイマイチだった。ただもう一人頭のおかしい人が出ているので演出として相対的に弱くしたのかもしれない。いずれにせよ工藤さんがいないと始まらないシリーズ。キャストの大迫さんイイなぁ。彼の普段の生活が気になるw意外と社交的で紳士的かもしれないww徹子の部屋とか出ないかしらwww
また佐藤役の河村さんも良かった。特典で監督もコメントしているが、会話や仕草が自然でリアリティがあった。口汚いところとかね。
さて次作は学校怪談、トイレの花子さん。予告映像を見る感じではマジメにドタバタしてそう。便器なのかな?飛び出す花子さん?はびっくり箱みたいで笑いそうになったけど。来月注目タイトルの1つです。
【評価】
総合評価:★★★☆☆(3.5)

  • 面白さ:★★★☆☆
  • ホラー度:★★★☆☆
  • グロ度:★★☆☆☆
  • サイコ度:★☆☆☆☆
  • ミステリー度:★☆☆☆☆
  • サスペンス度:★★☆☆☆
  • アクション度:★★☆☆☆

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【シリーズ過去ログ】

(続き)ネタばれ ※敬称略






【登場人物】

  • スタッフ/ディレクター:工藤仁(大迫茂生)
  • スタッフ/アシスタント:市川実穂(久保山智夏)
  • スタッフ/カメラ:田代正嗣(白石晃士)
  • 投稿者:井上健太(籾木芳仁)→有里の彼氏
  • 投稿者:佐藤有里(河村はるか)→健太の彼女
  • 農家の男:鈴木武信(石川ゆうや)
  • 河童(村上ロック)
  • 巨大な女:真野夕子(はるうらら)
【共通アイテム】
前作からの引き続き演出されるアイテム。
  • 髪の毛で作られた呪具(初出1作目)
  • 真野夕子と花(初出2作目)
【工藤D近況】
冒頭、田代と市川が工藤の近況を視聴者に伝える。意識を取り戻した工藤は後遺症も無く引き続き入院してリハビリ中。体調が戻り次第現場復帰予定。現状では工藤の指示で、田代と市川の2人がシリーズ取材を続行する。ということで早速投稿映像を紹介。
【投稿映像】
木々に囲まれた静かな池で釣りを楽しむ井上と佐藤。辺りはまだ明るい。
「トイレに行きたい」と佐藤。対して井上は「そこらへんでしろ」と笑いながら突き放す。佐藤は「最低」といいつつ茂みの中へ。お約束で佐藤を追う井上のカメラ。茂みに入ったところで佐藤の悲鳴。駆けつける井上。そこにはハラワタをまき散らした動物の死骸と多数のキュウリ。茂みから物音。
驚きつつ2人は湖畔に戻ると、湖面を「何か」が泳いでいる。「河童だ!」と井上。やがて姿を消す「河童」。突然間近で「河童」が躍り出ると2人に襲いかかる。2人は逃げ切ったようだ。
【取材:投稿者と現地調査】
昼間。市川と田代が投稿者の2人と共に現場の池へ。投稿者によるとこの池は「自殺の名所」であり「河童の言い伝え」などからあまり人が立ち寄らない場所で「静かに釣りが出来る」とのこと。動物の死骸を見つけた場所へ行くが死体もキュリも無くなっている。辺りを探索すると市川が地面に人為的に作られた呪具のようなものを発見。さらに地面に大きな3本指の足跡。大きさは約36センチで尖った指先があり地面へのめり込み具合から相当な重量がありそう。探索を広げると荒らされたキュウリ畑が見つかる。所有者と思われる近くの家へ向かう一行。
【取材:農家の男】
家に着くと庭に主と思われる男性がいた。カメラを手にするスタッフらに対し訝しむ男性。市川が河童に関する話を聞こうとするが男性は全く取り合わない。先ほど撮影した足跡、呪具のような写真を男性に見せるものの「話す事は無い」と突き放す男性。そこへ市川の携帯に工藤の入院先の病院から電話。工藤が居なくなったとのこと。続いて工藤から事務所にいると電話が入る。一旦取材を中止して撤収。 
【工藤D復帰】
事務所には松葉杖をついた工藤の姿。(工藤の身体を心配して)「病院へ戻れ」と怒る市川に対し、工藤は取材に加わると聞く耳を持たない。さらに工藤は入院中に夢を見たこと話す。黒い人影を網で捕まえる夢。工藤は河童を捕まえる正夢だと言い張る。どうやら工藤はよく正夢を見るらしい。渋る市川を説得して工藤復帰。
【取材:池】 
再び池へ赴く工藤、市川、田代の3人。ここでこの池に纏わる「河童の伝説」の説明。
大昔この池には多くの河童が地元の村人を襲う事も無く平穏に暮らしていた。あるとき村人たちは治水のため池を狭くしたところ、河童が人を襲うようになった。困った村人たちは河童たちの目玉をくりぬき、手足をバラバラに切断して池に棄ててしまう。それ以来この池では子供の溺死が多発するようになった。
地元住人で溺れた経験のある男性にインタビュー。彼は子供の頃池で遊んでいたところ「何か」に足を掴まれ水中に引きづり込まれてしまう。危ないところを一緒に遊んでいた友人に助けられたが、今度は友人が引き込まれた。男性が通報し、泥に埋まった友人の遺体が発見される。友人の亡骸には抉られたような傷跡があったが警察は事故死として処理。この池の事故を遡ると他にも多くの死亡事故が確認された。
【取材:鈴木宅】
工藤と共に前回取材が中断された農家へ行く。相変わらず庭で農作業中の男性。謝礼などで話を聞き出そうとする工藤。「やらせだろう」「興味が無い」と言う男性に投稿映像を見せ、この河童を捕獲したいと工藤。「(河童は)簡単には姿を現さない」と呟く男性。すかさず問いただす工藤に男性はこの池で当時8歳の娘が行方不明になったことを話す。この事件で父親である彼は理不尽にも犯人扱いされ妻と息子が出て行ってしまう。男性の名前が「鈴木」と判明。河童を「ぶっ殺したい」と吐き出す鈴木に対し、一緒に捕まえようと工藤。工藤の本気を疑う鈴木に、工藤は前2作(口裂け女、震える幽霊)のDVDを手渡す。「観てもらえれば本気であることが判る」と伝え鈴木宅から引き上げる一行。
【新映像】
投稿者の2人(井上と佐藤)が新たな撮影を試みる。
夜。キュウリを束ねた仕掛けで河童を釣ろう(捕獲しよう)とする2人。笑いながら仕掛けを池に投げ入れる井上、バットを手にこれで殴ると佐藤。もし河童を捕まえたら口裂け女を捕まえられなかった工藤たちを上回るなどと浮かれながら余裕で撮影する2人。
巫山戯て河童を捕獲したときを想定したインタビューの練習をしていると、餌のキュウリを縛ったロープが引かれている。佐藤がロープを引き戻そうとするが逆に池に引き摺り込まれてしまう。湖面には河童の姿。井上が池から佐藤を救い上げて茂みに隠れる2人。周囲ではパタパタと何かが駆け回るような音。音が止んで辺りを伺う佐藤に突然襲いかかる河童。再び逃げ出す2人。佐藤が転倒。彼女の足元を見ると足首を掴む河童の姿。振り払って逃げるが掴まれた佐藤の足首に傷跡。足が痺れると佐藤。
【事務所】
新たな映像を見せて工藤らの取材を受ける井上と佐藤。佐藤は今でも足に違和感を感じると話す。曰く「感覚が無くなる」「記憶が飛ぶ」らしい。足首を見せてもらうが特に外傷はない。
唐突に佐藤の様子がおかしくなる。呆然として返事をしない佐藤。さらに身体を揺らして呻きだすと、口から黒い泥のようなものを吐き出す。声も変わり「こっちへ来い」を呻く。工藤はロッカーから「髪の毛の呪具」(※FILE-01で入手)を取り出す。工藤は前作でもコレ(呪具)でおかしくなった投稿者たちを正気に戻したと言うと、呪具を佐藤の首へ掛けて横っ面を殴る。殴られる佐藤を見て井上が逆上。工藤に掴み掛かる井上。工藤と田代が井上を押さえつけている間に市川が呪具を付けた佐藤を殴ると彼女は正気に戻る。佐藤から呪具を外してテーブルに置く。落ち着きを取り戻して素直に感謝する井上。呪具を見ると独りでに動き出している。工藤が手元のボールペンで突き刺すと動きは止まった。 

  • 呪具は関係なく単に殴ったから正気に戻っただけなんじゃないのか?

【取材:河童捕獲作戦】
池へ向かった工藤、市川、田代の3人は、工藤の夢を元に網とキュウリを用意して捕獲を試みる。遠くでコチラを伺う鈴木の姿。工藤が声をかけるが何も言わずに立ち去る鈴木。
夜の湖畔。罠を仕掛けた工藤たち。夢をベースに罠を仕掛けることに懐疑的な市川が工藤と話していると湖面で水音。さらに周りでパタパタと音。緊張するスタッフ。突然河童が市川に襲いかかり彼女は連れ去られてしまう。市川のカメラには引きづられる彼女の姿。そこへ鈴木が現れて市川を助ける。一方工藤と田代。河童に体当たりを食らって倒れる工藤。捕獲作戦は失敗。
鈴木と一緒に市川が戻ってくる。DVDを観て?工藤の本気を悟った鈴木。彼は今一度工藤の本気を確認すると2人は協力して河童を捕獲する事になった。
【取材:準備】
娘を失った鈴木が独自に調査したところ、河童が陰陽道の式神であることに突き当たる。陰陽師に弟子入りし河童を封じる呪術を身につけた鈴木。しかし河童を退治するためには命がけの2人が必要だった。鈴木は他の犠牲者家族などに協力を求めるものの取り合ってもらえずに今に至る。市川が見つけた地面に置かれた呪具は鈴木作った魔除けだった。
鈴木の作戦は池の周りに1箇所だけ穴を空けた結界を巡らせ、河童の出口を絞ることで集中して撃退するもの。工藤は鈴木に河童をどうするのかと問うと、彼は捕まえたら八つ裂きにすると答える。だが工藤たちの目的は捕獲であり殺す事ではない。では共同作業は捕獲までだと言い切る鈴木。
工藤は思い出したように鈴木に「髪の毛の呪具」を見せる。狼狽する鈴木。「コレ使えるから」と言う工藤に、鈴木は彼が作った結界が壊れるからしまえと怒鳴りつける。不満げに呪具をしまう工藤。
【取材:新河童捕獲作戦】
冒頭は工藤と鈴木のナレーション。鈴木に自分の両親が殺された事を語る工藤。幼かった工藤の記憶では犯人は顔に大きな傷を持っていた。そしてまだ捕まっていない。娘が無事なら良いなと鈴木を気遣う工藤。
夜。池のほとりに五芒星。中央に工藤。工藤の身体には呪文のような文字。鈴木が呪文で河童を誘い出し、五芒星によりパワーアップした工藤が捕まえるというシナリオ。鈴木が祝詞をあげると湖面がざわつき河童が姿を現す。五芒星の中で構える工藤に襲いかかる河童。体当たり?を食らって倒れる工藤。立ち上がる工藤に再び襲いかかる河童。転倒。鈴木が工藤を叱咤する。
工藤は懐から「髪の毛の呪具」を取り出し自らの首に掛ける。驚いて咎める鈴木。しかしキレた工藤は「俺の勘がコレを使えと言っている」と叫んで呪具を自分の首にかける。工藤は再度襲いかかる河童をねじ伏せ網をかけるが河童は振り切って池の中に逃げてしまう。池から河童の鳴き声。失敗を悟った工藤(と市川、田代)は鈴木を置いて逃げ出してしまう。振り返り鈴木も逃げるように声をかけるが、日本刀?を抜いた鈴木は五芒星の中で身構えたまま動かない。鈴木の前に池から何頭もの河童が出てくる。河童たちの背後に現れる、口元に花を咥えた巨大な真野夕子の姿(※FILE-02で登場)。逃げる工藤たち。
夜も明けて来た頃、林の中に逃げた工藤たちの前に右手に怪我を負った鈴木がふらふらと現れる。工藤たちが声をかけても鈴木は反応しいない。鈴木はそのまま精神病院に入院したとのこと。
捕獲失敗。
【エンディング】
事務所。井上から電話。曰く佐藤と鈴木が一緒に暮らしているとのこと。
井上と共に工藤たちは鈴木の家へ。声をかけるが返事が無い。そこへ庭から鈴木と佐藤が現れる。佐藤のお腹は妊娠しているように大きくなっている。2人に声をかけても反応せずそのまま家に入る。開いた玄関越しに見えた屋内(土間)には無数の動物の死骸。玄関が閉まる間際。鈴木の顔の半分が河童のように変わり、さらに右手は3本指の水かきがついた手に変わってしまっていた。
終劇。
【特典映像:コワすぎ!通信FILE-01】
白石監督によるコメンタリー映像。箇条書きで紹介。
▼シリーズ制作の契機

  • 切っ掛けは田坂氏(制作)との出会い
  • フェイクホラーの連続ドラマをやりたい
  • 低予算だが好きな事をやる
▼コンセプト(想い)
  • フィクションとしての飛躍を目指す
  • 臨場感、没入感を維持しつつも思い切り大嘘をつく
  • 嘘(フィクション)として捕えてつつ臨場感を持って観て欲しい
  • 日本ではこの手の作品はまだ発展途上。リスク(経済的な?)は高いが冒険しないと向上しない。
  • フェイクドキュメント連続ドラマ。『Xファイル』を意識している。
▼1作目『口裂け女』について
  • 以前に「口裂け女」を扱った時とは異なるアプローチ
  • ユーモア要素はあるがあくまでマジメに。緩い感じは入れたくない
  • お巫山戯で笑いは取れるかもしれない。しかし作品を貶めるので嫌い
  • アグレッシブで頭のおかしな人が好き
▼2作目『震える幽霊』について
  • オリジナルネタ
  • 細かく振動する幽霊が恐いイメージ
  • 視聴者が冒険するように予想外の方向へ向かわせた
  • 邪悪なモノの棲む異世界→クトゥルー神話を意識している
▼成績
  • 販売成績は若干であるが『震える幽霊』>『口裂け女』
  • 『震える幽霊』の方がやりたかったことを表現できている
  • 視聴者と面白さを共有できた
▼シリーズ構成について
  • FILE-03とFILE-04はまとめて撮影
  • 奇数巻:定型に沿った、偶数巻:異世界の広がり
  • 特に決めている訳ではないがなんとなくそうなった
▼本作『河童伝説』について
  • 河童の可愛いキャライメージを払拭。獰猛、野蛮を前面に押し出した
  • 水関係でありジョーズやネッシーを意識
  • 投稿者役の2人のやりとりが楽しく見所のひとつ
  • 特に河村(佐藤役)の楽しんでいる演技やちょっと下品な笑い方はリアルで魅力的なシーン
▼今後の展開
  • FILE-05、FILE-06までは制作確定
  • 2桁シリーズ化の想いからFILE-xxとしている。
  • (監督自身が)自分で見て驚くクライマックスにしたい
以上です。