制作年:2011年(仏)
原題:Requiem pour une tueuse
制作:アラン・テルジアン
脚本、監督:ジェローメ・ル・グリ
収録時間:92分
カテゴリ:サスペンス
【キャスト】
- メラニー・ロラン
- クロヴィス・コルニアック
- チェッキー・カリョ
- ジャン=クロード・ドレフュス
【総括】
紹介記事にアクションスリラーと書かれていたのでレンタル。ジャケ写もいい感じだし、「ソルト」とか「ニキータ」、あるいはスリラーとあるからゾンビは無いにしても「バイオハザード」っぽいのかと勝手に思っていたんだけど、飛んでも8分歩いて15分といったところでしょうかw
少なくとも「ソルト」等のアクションシーンを期待するとダメ。当然ホラー的な要素も皆無。サスペンスも中途半端で消化不良気味。何が「サスペンス」なのかが良く判らない感じ。
まあメラニー・ロランは綺麗でした。彼女が好きな方は観てもよかろうと思います。
【ストーリー】
娘のために足を洗う決意をする凄腕の暗殺者:リュクレス。最後の仕事として富豪が主催する音楽祭に歌手として潜り込む。依頼主は某大手石油会社。ターゲットは石油会社の事業の妨げとなる人物で音楽祭に歌手(バス)として参加している。
リュクレスは機会を伺いながらターゲットに近づくのだが。。。
※「続き」にネタばれ
【感想】
つまらん。
スリラーどころかアクションも満足になく、gdgdな雰囲気の中、主人公の女性暗殺者が(良く判らない理由で)苦悩しながら足を洗う過程の映像を垂れ流した内容だった。せめてもう少しまともなアクションシーンでもあれば盛り上がりもあったろうに。
さて。サスペンス要素はどこにあるのか?
おそらく主人公と共に潜り込んでいるはずの「もう1人の暗殺者」は誰なのかなのだろう。これが映像を通すと判りにくい。何か切迫感のような雰囲気があるのだが、それが何なのか映像を通して伝わってこないというか、出演者だけがハラハラしてて視聴者置き去りというか。
何よりいただけないのが「決して失敗しない凄腕の暗殺者」というわりには言動が非常にお粗末。素人の監視(カメラとかじゃなくガン見)に全く気付かなかったり、簡単に殺されかけたりと、とにかくとても「凄腕」とは思えないのだ。暗殺シーンも行き当たりばったりで危なっかしい。まあ「直面した危機を臨機応変に回避して任務を遂行する」と言えば聞こえがいいのだが、肝心のアクションが地味なので印象に残らない。
唯一良かったのはぬこが可愛かったことだけとかw
視聴後のスッキリ感も無く、二度と観ることは無いでしょう。
【評価】
総合評価:☆☆☆☆☆(0.5)
- 面白さ:★☆☆☆☆
- ホラー度:☆☆☆☆☆
- グロ度:★☆☆☆☆
- サイコ度:★☆☆☆☆
- ミステリー度:★☆☆☆☆
- サスペンス度:★★★☆☆
- アクション度:★☆☆☆☆
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【登場人物】
割と複雑な人間関係。結構な登場人物がいる。これも内容を判りにくくしている原因の一つだろう。
- リュクレス
凄腕(笑)の暗殺者。最後の仕事、チャイルド暗殺を依頼されコントラルト歌手として音楽祭に潜り込む。 - ジョルジオ
リュクレスのエージェント。彼女の父親と因縁がある。名前はコレで合っていると思う。たぶん。 - リコ
元諜報部員。組織(警察?)からチャイルド暗殺阻止のためギタリストとして音楽祭に潜り込む。 - アレクサンダー・チャイルド
事業を妨げる存在として大企業から命を狙われる。バス歌手として音楽祭に参加。 - フェリエール
音楽祭の主催者。リュクレスによる暗殺執行の監視を依頼される(素人)。大富豪(貴族)の息子。 - オットマール
知的障害者。職業訓練で庭師、その他雑用としてフェリエール家で勤める。リュクレスに好意を抱く。
【最初のお仕事】
ターゲットはミサに出席している誰か。過去に何度か「その人物」の暗殺を試みるが誰も成功した者はいない。特定する情報は座るであろう区画と「猫アレルギー」だけ。リュクレスはミサに数匹の猫を放ち人物の特定に成功する。さらに着座位置から聖瓶を受け取る順番を特定し、その順番の聖瓶に毒入りのソレを入れる。いざ聖瓶が配られる段になり、1人が居眠りしていたため順番が変わってしまった。リュクレスは順番待ちで並ぶ老婆を助けるふりをして列に割り込む。かくして毒入りの聖瓶はターゲットが口にすることとなり、満足げな表情を浮かべたリュクレスは教会を後にする。
⇒最初「猫アレルギー」はジョークだと思った。そしたらホントだったので笑った。しかし「猫アレルギー」だから猫を放って特定するって安易過ぎないか?過去に一度も暗殺を許していないターゲットにしてはやけにハードルの低い設定だった。
⇒また聖瓶の毒が劇薬で触れた指を舐めても死ぬとしている。司祭も素手で触れているんだけど大丈夫なのかしら?
⇒しかしぬこが可愛かったので良しとするかwww
【暗殺1:失敗】
夜。就寝中のチャイルドを毒殺(?)すべくリュクレスが彼の部屋へ侵入。それを窓の外からフェリエールが監視している。しかしフェリエールが巡回中のリコに発見され声をかけられる。フェリエールは身を隠したが、リュクレスは物音に目覚めたチャイルドに捕まってしまう。とっさに部屋を間違えたと嘘をつき難を逃れる。
⇒ここら辺からリュクレスの手腕に疑問が。
【オットマール死亡】
リュクレスに好意の眼差しで見つめる庭師のオットマール。フェリエールの命で深夜に小屋で猟銃の手入れをする。そこに巡回中のリコが現れたためオットマールは身を隠す。小屋で手入れされた猟銃を手にするリコ。オットマールは背後からリコに襲いかかるが、振り返りざまに猟銃で射殺されてしまう。リコはオットマールのポケットから彼が職業訓練中の一般人と知り、(広大な)庭に彼の遺体を埋める。
⇒「むむっ。これは。」と、いい感じで登場したのだがソッコーで射殺されてしまった。射殺後に知的障害を抱えて職業訓練中ということが判明する。せっかくいいキャラなのに何故に殺しちゃうのかなぁ。個人的にはリュクレスを助ける存在として活躍し、ラストでリュクレスに看取られながら死んで欲しかった。モッタイナイ。
【暗殺2:失敗】
フェリエールのワインセラー。リュクレスはチャイルドのワイングラスに毒を入れる。フェリエールとチャイルド、リュクレス、そしてテノール歌手の4人で軽く乾杯。チャイルドに毒入りワインを飲ませることに成功する。と思われたのだが、チャイルドは味がおかしいと訴える。不審に思ったフェリエールとテノール歌手がチャイルドが手にするワインを飲んでしまう。焦るリュクレス。急いで解毒剤を持ち出し、なんとか3人に飲ませることが出来た。
一方、リュクレスが急いで解毒剤を取りにゆく姿を目撃したリコは、彼女の部屋で毒薬を発見。リュクレスが暗殺者だと断定する。
⇒2度の毒殺は失敗。しかも綱渡りすぎるw
⇒手段が毒殺なのでアクションは地味。
【暗殺3:失敗】
次は毒針。ベッドにチャイルドを誘うリュクレス。髪には毒針を仕込んだかんざし。外にはリュクレスを狙撃しようと銃を構えるリコの姿。スコープを覗きリュクレスに照準を合わせるリコ。しかしリュクレスの胸に「イボ」をみると狙撃を断念。リコはチャイルドの部屋へ急行してドアをノック。リュクレスの暗殺はまたも失敗。
⇒なぜリコが射撃途中でやめてしまったのか?結局良く判らないまま終わってしまう。
【暗殺依頼中止】
度重なる失敗によりリュクレスへの暗殺依頼は中止される。依頼は「別の殺し屋」が実行することに。また知りすぎたリュクレス自身も狙われることになる。
⇒まあこんだけ手際が悪いと中止もやむなしなんじゃないのか。
【共同戦線】
リュクレスのエージェント:ジョルジオが現地に赴く。契約破棄とリュクレスが標的になっていることを告げて逃げるように画策するが、ジョルジオがリコに捕まってしまう。リコはリュクレスを見逃す代わりに新たな殺し屋を捕まえるよう強要する。
⇒エージェントも簡単に捕まってしまうのね。
【チャイルド死亡】
フェリエールはチャイルドを殺すよう脅迫される。フェリエールは「アナ(リュクレスの偽名)の正体を教える」と、チャイルドを深夜のチャペルに呼び出し致死性のスタンガン(と思う)で殺害。翌日庭の池にチャイルドの遺体が浮かぶ。
⇒殺し屋でもなんでもない一般人だしw
⇒チャイルドもなんかあっけなく死んでしまった。これじゃリュクレスの無能ぶりが浮き彫りになってしまうと思うんですけどw
【音楽祭】
音楽祭が始まった。チャイルドは殺され、次はリュクレスのはず。リコとジョルジオが殺し屋の特定を急ぐが一行に絞りきれない。フェリエールがリュクレスの控室に忍び込み、机上のレモンに毒を注入する。
休憩。
(毒入り)レモンを齧るジョルジオ。リュクレスはレモンの搾り汁をミネラルウォーターに注ぐ。
再開。
オットマールの後任として着た庭師を疑うジョルジオ。彼は庭師を捕まえるが、丁度毒が効き始める。一方、フェリエールは拳銃を手に自殺。瀕死のジョルジオは演奏中のリコの携帯に「彼女のボトル」とメールして死んでしまう。演奏が終わり舞台袖でボトルを手にするリュクレス。すんでの所でリコに制止され、リュクレスは助かる。
【報復】
リコは暗殺依頼の仲介役である神父の元へ。問答無用で射殺する。
リュクレスは石油会社の重役(社長?)の元へ。車ごと吹き飛ばす。
【エンディング】
郊外で待つリュクレス。1台の車が乗りつけると中から娘が飛び出してくる。抱き合う2人。運転席からリコ。リュクレスはリコと軽く抱擁すると、娘と共に車に乗り込みその場を後にする。
⇒リュクレスとリコの関係がはっきりしない。なにか過去に繋がりがあったように思うのだが。
以上です。