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怪談新耳袋 殴り込み! 西日本編 [DVD]
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制作年:2010年(日)
収録時間:103分

カテゴリ:ホラー/ドキュメント(検証系)

【シリーズ過去ログ】

【総括】

過日のレビュー<東日本編>と対(?)の「西日本編」(ジャケ写は東日本と対象になっているようだ)。とはいいつつも一部東日本のネタもあり。

僕は<東日本>⇒<西日本>の順番だと勝手に思い込んでいたのだが、今作内で<東>の内容が予告として紹介される。どうやら逆のようです。

本作のメインは「山の牧場」と思われ。当レビューでは3回目の紹介。「怪談新耳袋 殴り込み!」で新耳Gメンが日中帯に訪れるのだが、聞こえてきたエンジン音で逃げ帰ってしまう。このラストに原作者の木原氏がご立腹のご様子で、曰く「怪異を撮るためのスタッフが、怪異とまでいかない音に対して逃げだすとはなんぞや。その音の正体を探るのが使命の一つだろう。今度は逃げて帰ってくるなよ」ときついお言葉。ということで今回はリベンジでもある。

あと気になった点として、新耳と関係ない話しが多い。実はネタが無いのか?
ゲストのお付き合いとして収録したのかもしれないが、本作のコンセプトと異なるのは明らか。内容的にはそこそこスペックを持っていると思うので、「外伝」とも称して別作品としてまとめた方が良いと思う。

では早速ネタばれ進行で紹介。

【概要】

今回訪れるスポットはとしては細かく記すと9か所。

  1. 殴り込みファイル001:グランドピアノ
    千葉県Tホテル。詳細不明。都内から車で2時間。
    ちなみに件のホテルは廃墟などでは無く営業中。その点からも場所の特定は厳しいか。
    402号室に夜な夜なグランドピアノが出現して演奏しては消えるとの話。その部屋に宿泊するのである。
    一瞬映像が乱れるのだがスルーしているので単に機材の不具合なのだろう。
    402号室に単独宿泊するのはギンティ氏。一人になって独り言を漏らす。「静かで退屈だなぁ。こんな夜はピアノでも聞けたら最高だなぁ」って。わろす。
    そのギンティ氏のハンディカメラがひとりでに動く。うーん微妙。ガッチリ固定しておらず、単に置いておくだけだと感じない傾きなどで勝手に動くことはあるのではないか?
    両隣りの401号室と403号室も念のため宿泊。その401号室の定点カメラにピアノの音がかすかに入る。
    惜しむらくは時間の表示が欲しい。夜なんだろうが何時なのか判らない。
  2. 殴り込みファイル002:軍靴の聴こえる公園
    大阪府池田市S山公園
    関西を拠点としている怪談師(?)の紗那氏、紙舞氏の推薦で収録。公園の下が墓地。特に異変は無かった。
    それにしても真っ暗闇の墓地はそれだけで怖いね。これは新耳関係なし。
  3. 殴り込みファイル003:ツーショット写真
    大阪府M市M滝
    夜。水量もアリかなりきれいに流れ落ちる滝。カップルの写真におばさんの姿が写り込むということで早速ツーショット写真を撮る。白い靄みたいな姿らしきものが写る。これも新耳関係なし。
  4. 心霊コラム:読書する人
    新コーナー?。新耳に取り上げられたスポットで、その場に纏わる新耳を朗読する企画。
    大阪府能勢M山絵馬堂
    そういった雰囲気のある場所だが異変なし。
  5. 殴り込みファイル004:心霊ジャンケン
    大阪府河内長野市T畑ダム。 iトンネルの近くとのことで視聴者からの指摘によりロケ。
    ゲストとしてバンド「赤犬」のボーカルのロビン氏登場。ギンティ氏曰く「画期的な怖がり方」とロビン氏を評価。なになになんなの?
    一番話題の多い第三トンネルにジャンケンで負けたロビン氏が単独突入。ココに限らずトンネルってやっぱ不気味。しかしトンネル内で異変はなかった。が。ジャンケンの最中のスナップ。山口氏の背後にのようなモノが写された。新耳関係なし。
  6. 心霊コラム:ブリーフの少年
    場所不明。ロビン氏の体験談として紹介。当時T畑ダムの帰り道で車に乗ったロビン氏一行が信号待ちしていると、素っ裸にブリーフ一丁の少年が車の窓を叩いて何かを訴えたそうである。
    早速現場に行き、ギンティ氏がこの少年と同じ行為をする。それだけ。当然新耳関係なし。
  7. 殴り込みファイル005:不幸を呼ぶ廃墟
    大阪府新*界、通*閣のすぐそばとして紹介。本作で個人的には一番気持ち悪かった。
    繁華街の真ん中にある焼けただれた廃墟。写真家田中秀幸氏からの不吉な話としてスタート。氏が2007年5月に友人3人で酒を飲みたまたま訪れた場所。よく見ると廃墟の中に人形がぶら下がっている。またあたりに大量の靴が吊ってある。その場の雰囲気で触れてはいけないとして去るが、翌日、友人から人形と思った者は本物の死体だったと連絡が入る。警察によると3件目の首吊りだそうだ。人形と思った死体は腐乱して液化していたそうだ。でもう一人の友人がかく申すロビン氏。
    でもって潜入する。廃墟に無数の靴が吊るされている光景はシュールアートというより異様。また倒壊寸前といった廃墟は物理的に危険。ここでも挑発しるw。靴屋のコントやったり靴と並んで白いブリーフを吊るしたりする。ここでは怪異として「」を拾う。確かに音は拾っているが、遠くで犬が鳴いているようにも聞こえた。
    ⇒霊魂そのものの怖さはあまり感じなかった。居てもおかしくないが、それ以上に理解不能な不気味さがある。ギンティ氏が白いブリーフを吊るのだが、ここではやっぱり履いていた靴を吊るして欲しかった。それにしても液化する腐乱死体ってどれくらい放置されていたのか?それも繁華街の真ん中で。周りは日々雑多な人々がいる中で、人知れず死体が腐ってゆくシチュエーションは気持ち悪い。かなりリアルで背筋の冷たくなる話し。
    そうそう。ロビン氏はライブステージのスナップと真逆の素顔が観ていて気持ち良い。新耳は関係なし。
  8. 心霊コラム:読書する人2
    大阪府M駅。ただ駅の地図が背後に見える。「妙見山周辺ハイキ・・・」。どうやら能勢電鉄:妙見口駅のようだ。
    後藤氏が深夜の駅をバックに「巡礼者」を朗読するが空振り。
  9. 殴り込みラストファイル:未知との遭遇
    山の牧場。前回までの謎がカットインされる。ここで一旦整理。
    ・階段の無い二階
    ・使用された痕跡のない牛舎
    ・無数のお札
    ・事務所内の巨石(これあったっけ?)
    ・「たすけて」の文字
    ・黒服の男たち
    今回は心霊ではなくUFOを呼んでみたいとのことでGメン全員黒服w。まずは日中帯。途中で倒木により道がふさがれている。見た感じ作為的な感じはしない。倒木をどけて侵入すると新しい謎が。
    ・放置された古いパスポートや予防接種証明書
    ・パスポートを見ると東南アジアを歴訪しているのが判る
    ・廃車が増えている
    ・林の奥に稼働中の変電室(施錠されている)
    ・切り取られたような牛舎と抉られた地面(隕石??)
    などと、犯罪の匂いがプンプンしてくる。
    夜になって再突入。UFOを呼ぶためにラッパー:メテオ氏によるライブ実施⇒不発。
    続いて宇宙人に纏わる怪談会実施。小塩氏がUFO関連のゲームディレクターが失踪した話披露しているとテントの外から足音。固まる一同。
    ここで豊島氏の話しがカットイン。山の牧場へのリベンジを決めた翌日。豊島氏のアパートに残された小さな足跡の写真を紹介。
    場面は戻って再びテント内。
    ⇒足音に対してスグにテントの外を確認しなかった(ような編集だった)。客観的にはココが甘い。ここで外を見ずにどうするのか?ただ主観的には同意する。この場に居合わせたら絶対外は見ないがw。もし何か居たらそもそもDVD出ていないかもだしwww。
    などと思っていたら、意を決してテントの外へ出る。が、誰もいない。誰かの影を見たと言っているが、辺りを調べるも何もなかった。
  10. 映像特典
    特典として舞台風景を収録。「舞台新耳袋住人恐想曲(アパート・ラプソディ)2号室」。やはり心霊モノの舞台は怖さ半減かな。

【所感】

毎回だが冒頭にGメンが意気込みを語る。結構カッコいいのだが、いざその場になると萎んでしまうようだ。体当たり的なギンティ氏の活躍は好感が持てる。ギンティ氏には及ばないが豊島監督もいい感じだ。
<東日本編>でも感じていたが待機中のメンバがはしゃぎすぎか。ツーショットではキスコールしているし、不敬行為とはいえゲラゲラ笑っている映像は観ていて少し不快。現場だけ浮かれて視聴者置いてけぼりといった感じ。木原氏のコメントではないが、もう少し真摯な姿勢?絶対撮ってやるといった気概?みたいな心意気を魅せて欲しい。いや怖いのは判るんですがね。他には心霊ジャンケン。じゃんけんなんかで決めるのではなく、ここは立候補でしょう。やっぱり。俺が撮ってやるという当事者意識を見せて欲しいぞ。じゃんけんで負けて悔しがるとか逆じゃないの?(案内人のゲスト除く)
あとお粗末なのが「ブリーフの少年」。単にお笑い番組のゲリラネタレベル。本作に収容する必要無し。せっかくロビン氏の話しが怖かったのに台無しだ。

とまあ苦言になってしまった。フォローしておくと、僕一人で行けるような場所はあまりありません。心霊スポット自体は結構怖い場所だった。映像を通しても雰囲気は伝わってくると思う。

次回は劇場版かな。楽しみです。

あと「続き」に戯言を書いてます。

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【東日本編のレビューについて】

実を言うと<東日本編>のレビューは難産だった。

レビュー記事を書くのも時間を要したが、それ以上に映像を観終えるまでに時間がかかった。少し観ては止めて、また観ては止めてといった感じで遅々として進まない。途中で止めてしまうので話しが判らなくなってまた始めから観ることもあった。そんなこんなでメインの八甲田チャプターまで数日に分けて視聴した。

どうにも「観る気」になれなかったのである。

本編内で木原氏が八甲田ネタは筆が進まないと言っていた(この場面自体を観るまでにかなりの時間がかかった)。

これが八甲田の影響なのか、それとも単に気乗りしなかっただけなのかは自分でも判らない。

以上です。