制作年:2010年(オーストラリア)
原題:Needle
脚本:ジョン・V・ソト、アンソニー・イーガン
監督:ジョン・V・ソト
収録時間:89分
カテゴリ:ホラー
【キャスト】
- マイケル・ドーマン
- トリルビー・グローヴァー
- タヒーナ・トッツィ
- ジェシカ・マライス
- トラヴィス・フィメル
- ジョン・ジャラット
【総括】
レンタルサイトの吊り書き。
>「スクリームフェスト2010」ほか、ホラー映画祭の各賞を受賞したノンストップ・ホラー。
期待していいのか?そうなのか??
この手の釣りで失敗することも多く、過剰な期待はしないようにして観ました。あと「ブードゥー」にも釣られましたw
結果はと言うと、かなり面白く観ることが出来た。「ノンストップ・ホラー」の定義は判らないが、89分間はあっという間だった。
呪いの箱をアイテムにして次々と周りの人が死んでゆく。しかもブードゥー教。冒頭は背景描写に結構時間を要している。その分ホラーシーンは削られているように感じた。ホラーシーンはグロ映像メインなので注意。
【ストーリー】
大学生のベンは美術商の父親を亡くし、その遺産の一つとして機械仕掛けの箱を受け取る。機を同じくして疎遠だった兄マーカスがベンを訪ねてくる。それ以降、ベンの友人たちが次々と惨殺されるのであった。
「続き」はネタばれです。
【所感】
なんかデスノートを思わせるタイトルバックからスタート。
冒頭は10年前として最初(ストーリー上)の犠牲者が惨殺されるシーン。「おお。のっけから飛ばすのか」と思うが、現在に戻り学園風景が挿入されている。最初は関係ないじゃんとか思っていたが、主人公ベンの交友関係が刷り込まれ、ラストまでバックボーンとして印象に残った。
また音信不通の兄マーカスが突然姿を現し、兄弟間のわだかまりが溶けてゆく様もまずまず。難を言えば少しノリが軽いなと感じた。もっと重い空気を纏った作品との先入観ゆえの感想か?
ラストの捻りももう一つ。いや。バッドエンドじゃないんですけどね。
あと登場人物が多い。あまり名乗ってくれないし、顔つきも似ている(ように見えた)ので名前を覚えるのに一苦労。まあこれはレビューの書き手としての不満。普通に見る分には、多少名前が覚えられなくとも、主人公との交友関係が描かれているのであまりストレス無く観れるでしょう。
そうそう。邦題は「デスドール」かあ。これも少し違和感を感じるかな。ま。原題の"Needle"だと確かに判りにくいから仕方ないかな。これといって適切な邦題が思いつくわけでもないし。
【評価】
総合評価:★★★★☆(4.0)
- 面白さ:★★★☆☆
- ホラー度:★★★☆☆
- グロ度:★★★★☆
- サイコ度:★☆☆☆☆
- ミステリー度:★★☆☆☆
- サスペンス度:★★★☆☆
- アクション度:★☆☆☆☆
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(続き)ネタばれ
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【登場人物】
一応整理。主な登場人物。
- ベン(♂):主人公の大学生。おそらく専攻は考古学と思われ。
- マーカス(♂):ベンの実兄。
- メアリー(♀):ベンの友人。ベンが好きな女子大生。
- ライアン(♂):ベンの友人。バスケットしている。
- ネルソン(♂):ベンの友人。ロッククライミングしている。
- キャンディ(♀):ベンの友人。イザベルの恋人。
- イザベル(♀):ベンの友人。キャンディの恋人。
- ジョシュア(♂):ベンの友人。パシリっぽい。キャンディが好き。
- ロバート(♂):ベンの父親サミュエルの仕事仲間。仕事でサミュエルを裏切って失脚させる。最初の犠牲者(死亡)。
- サミュエル(♂):ベンの父親。2年前に交通事故で死亡。
- 教授(♀):大学の先生。考古学博士と思われ。
【呪い殺される人たち】
最初に書いちゃいます。ただ犯人は後述しますね。
- ロバート⇒10年前サミュエルに殺される(ベン、マーカスの父親)
- ライアン⇒犯人に殺される
- ネルソン⇒同上
- 教授⇒不明。流れ的には呪い殺されたと思う。
- イザベル⇒同上
- ジョシュア⇒同上
- 犯人⇒メアリー
でも登場人物から勘案すると犯人判っちゃいますね。
【呪具】
ブードゥーの呪具。機械仕掛けの箱。箱にはフランス語で「ル・ヴォードゥ・モール」と書かれている。
呪い方は以下の感じ。
- 箱に溶かした蝋を注入する
- 呪者の血液を混ぜた液体(詳細不明)をかける
- 呪いたい人の写真をセット
- ハンドルを回すと蝋人形が出来上がる
- 出来た蝋人形を熱した針で刺すと、呪われた人の刺された部分に傷をつける
教授のつてで、その箱がブードゥーの呪いの箱であることが判明。また呪具を破壊した場合、破壊した者に呪いがかかる。参考までに劇中では箱の価格は50万ドルだそうです。
【死にざま】
呪具によって呪い殺された方たち。
- ロバート:胸に風穴あけて悶死
- ライアン:身体を切り刻まれて死亡
- ネルソン:身体をバラバラに切断されて死亡
- 教授:頭から血を流して死亡(詳しい描写なし)
- イザベル:両目を潰されて死亡
- ジョシュア:口を切られて死亡(雑魚キャラのようで詳しい描写が無かった。可哀想キャラ)
- 犯人:胸を突かれて死亡
警察の検視官曰く「調理されている(電子レンジでチンしたような傷跡)」とのこと。
【マーカスとベン】
実の兄弟。父の死をきっかけに疎遠になっていた。間接的ではあるが、父の死も父とマーカスの確執によるもの。その父の葬儀にも来なかったマーカスをベンは嫌っている。マーカスの職業はどうやらフォトグラファー。
【犯人と動機】
犯人はキャンディ。
設定を明かさないのは多少狡さを感じるが、彼女はロバートの娘だった。ロバートの死に際にサミュエルの名前を聞いたことから、サミュエルの息子であるベンに、愛する者を失う悲しみを与えてリベンジすることが目的。
犯人を特定すべくマーカスが警察の検視データを盗み見る。「感電死(electrocution)」+「原因不明(unexplained)」で検索すると、一人ロバート・ショウがひっかかりそれが突破口となる。
ちなみにキャンディは次々と友人を殺されたベンの苦悶するサマは「蜜の味」と語っている。
【結末】
負傷したベンを屋外に連れ出すキャンディ。その隙(?)にメアリーはキャンディの蝋人形(デスドール)を作り、針(Needle)で胸を突き刺しキャンディを殺す。
ベンの元に駆けつけるメアリー。マーカスにそそのかされメアリーに告白するベン。
⇒ってオイ!キャンディの死体の前で告るのは場違いすぎるかな。チョット台無しだぁ。
【ラスト】
一ヶ月後、マーカスの船上。箱は「壊したら呪われる」ので、マーカスは「安全な場所に保管する」と言って海中に放る。兄弟は仲直りしてお終い。
⇒マーカスが道ずれとなり箱はこの世から消滅するかと思った。
以上です。