制作年:2009年(米)
原題:HUNGER
制作:F.X.ヴィトロ、ジョン・ソーヤー
脚本:スティーヴン・ヘンチェス、L.D.ゴフィガン
監督:スティーヴン・ヘンチェス
収録時間:102分
カテゴリ:ホラー
【キャスト】
- ロリ・ヒューリング
- リンデン・アシュビー
- ジョー・エジェンダー
- レア・コール
【総括】
タイトルが面白ろそうだったので視聴。まあ釣られましたね(笑)
結果から先に書きますと、飽きるような進行では無いものの、ありふれたネタ、凡庸な展開の先にある捻りの無いラストといったネガティブな印象しか残りませんでした。
ホラー系だが「怖い」要素はほぼ無い。強いて言えば設定として状況を作りだした意図が判らない点か。後半にかけて「気持ち悪い」要素が加速する感じ。
仔細はネタばれとして「続き」に譲るが、タイトル、もしくは、設定からも推測できるように「食人」モノ。あと少しだけ「虫」を食べるシーンもアリ。苦手な方、またはお食事中の視聴は控えた方が良いかと思います。
【ストーリー】
何者かにより閉じ込められた、お互いがお互いを知らない5人の男女。
- ジョーダン(♀)
- グラント(♂)
- アンナ(♀)
- アレックス(♂)
- ルーク(♂)
閉じ込められた部屋には食物は無く、ドラム缶4本分の飲用水のみ用意されている。
その様子をカメラ越しにモニタする男(クレジットでは「THE SCIENTIST」と書かれているが、ここでは「観察者」と表記)。観察者の目的が判らないまま、閉じ込められた5人の日々変わってゆく様を描いてゆく。果たして5人は無事脱出することができるのか?
【所感】
所謂極限状態に置かれた(この場合、食物が無い状態)人間がどのような行動に出るのかを大した掘り下げも無く淡々と描写した作品。閉じ込められた5人はもとより、犯人である観察者の心理描写もイマイチ。ラストも捻りも無くあっさりとお終い。また、結局5人が選ばれた理由もハッキリとしないまま終わってしまったため、物語の説得力が無い。タブーである食人を描いている点はグロいが、それだけの作品とも云える。映像もストレートに食べているシーンは無い。ここら辺は何らかの配慮の表れか?あ。あと虫を食べるシーンもね。要は「怖い」要素は少なく「気持ち悪い」要素が大半で、残念ながら再視聴はしないと思う。
【評価】
総合評価:★★☆☆☆(2.0)
- 面白さ:★★☆☆☆
- ホラー度:★☆☆☆☆
- グロ度:★★★★☆
- サイコ度:★★★☆☆
- ミステリー度:★☆☆☆☆
- サスペンス度:★★☆☆☆
- アクション度:★☆☆☆☆
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(続き)ネタばれ
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【日記】
- 1日目
5人が閉じ込められた部屋で気がつく。お互いにお互いを疑っている。 - 2日目
唐突に明かりが点く。部屋の様子が判明し、同時に隣部屋の存在と置かれた飲料水を発見。 - 3日目
グラントが飲料水用に置かれたコップで壁の一部のレンガ部分を崩そうとする。閉じ込められた5人の共通点を探ろうとする。 - 4日目
ナイフ(手術用のメス)が手に入る(何時の間にかドラム缶の上に置かれていた)。閉じ込められた5人の存在を偶然通りかかったカップルが気付くが犯人に襲われ死亡。ここで犯人(観察者)の姿が判明する。また5人は井戸の底に作られた部屋(要は地下)に閉じ込められていることが判る。 - 5日目
グラントによりやっとレンガを突き崩すがその先のは同じように閉じ込められた人たちのミイラが。ミイラ化した顔面をゴキブリが這いずりまわる。 - 20日目
ゴキブリを名前を付けつがいにして飼うアレックス。そのゴキブリをつまんで食べるルーク。アレックスはルークの行動を咎めるも、自分も残りの一匹を口にする。太陽が恋しいとジョーダン。
グラントが寝ているすきにナイフを奪ってグラントに襲いかかるルーク。ナイフを奪いかえしたジョーダンは、計らずともルークを殺そうとするが寸前でグラントに制止される。ぎりぎりの所で踏みとどまるジョーダン。ルーク拘束。 - 22日目
一人犠牲になれば他は置き伸びることが出来るとルーク。けだものではないとジョーダン。 - 24日目
グラントがアンナとアレックスに撲殺される。死体を貪り食うアンナ、アレックス、ルーク。今度はジョーダンが拘束される。第一ステージクリアと観察者。 - 25日目
前日と打って変わって憔悴しているジョーダン。 - 27日目
ここまでジョーダンは水だけ。拘束されたジョーダンにアンナは「ルークは簡単に操れる」と語り、ジョーダンの目の前で水を捨てるアンナ。 - 28日目
アレックスが正気を失ってアンナに喰いつく。ルークによりアレックスは刺殺される。 - 29日目
ジョーダンが縄をほどく(どうやってかは不明)。再び寝ているルークからナイフを奪い水場に閉じこもるジョーダン。 - 30日目
「30日間生き延びてやったと」歓ぶルークとアンナ。 - 31日目
水場に閉じこもるジョーダンに水が欲しいと請うアンナ。背後にルークを確認したジョーダンは拒絶。 - 33日目
ルークが食べているところを見るアンナ。「見るな」と怒りだすルークは、そのままの勢いでアンナを絞殺。その背後にジョーダンが立っており、振り向きざまのルークをナイフで切り殺す。
一人生き残ったジョーダン。カメラに向かい「負けるくらいなら死んだ方がまし」「答えを探す」と告げ、ドラム缶のふたに血文字を描く。 - 34日目
昨日の体勢のまま動かない。焦り出す観察者。 - 36日目
観察者の部屋の壁一面にジョーダンの写真。憔悴する観察者。ついに観察者が折れ、井戸へ梯子を下ろす。
ドラム缶の裏には「太陽に会える」との文字が。傍らのジョーダンが持っていた骨で観察者を刺し殺す。
ジョーダンが脱出して終劇
【5人の共通点(らしきもの)】
始めの時点である程度過去が語られる。よく判らないのだが、どうやら「誰かを殺した」過去を持った人間が集められたようだ。
- グラント:不治の病を患った妻の自殺ほう助
- アンナ:すぐに暴力をふるう恋人を殺す
- ルーク:強盗に押し入り抵抗した店員を殺す。本人いわく正当防衛w
アレックスはそれっぽいことを語るが良く判らず。ジョーダンに至っては全く触れない。
【観察者の過去】
観察者は幼い(といっても小学生くらいか)頃、母親の運転する自動車事故に遭う。がけ下に転落した車は数週間発見されなかった。ようやく発見された時、助手席で身動きの取れない観察者は、運転席の母親の死体を食べて飢えを凌いでいた。
どうやら物語のコア部分らしいのだが、いかんせん説得力が無い。だからなんでそうなる?と言いたい。
【ラスト】
ジョーダンの過去だけ語られていない。脱出時にフラッシュバックする彼女の過去。草原に寝そべる幼いジョーダン。しかしそれ以上具体的に語られることは無い。
【良く判りません】
- 24日目の観察者のコメント。第一ステージクリアの意味が判らない。何らかの伏線、状況の変化と思っていたが、なんら関わることなく終わってしまう。なんじゃそりゃ?
- 閉じ込められた5人だか、憔悴したように見えない。実際のところ水だけの状況でどうなるかわからないが、頬もこけていないし顔色も悪いワケでは無い。そんなもんなのか?
以上です。