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キューブ■レッド [DVD]

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制作年:2007年(スペイン)
原題:FERMAT'S ROOM
監督、脚本:ルイス・ピエドライータ , ロドリゴ・ソペーニャ
収録時間:88分

カテゴリ:サスペンス/ミステリー

【キャスト】

  • ルイス・オマール
  • サンティ・ミラン
  • アレホ・サウラス
  • エレナ・バレステロス
  • フェデリコ・ルッピ

【総括】

前回ブログに続き、今回もホラーとは異なります。すみません。

生死をかけた謎解きをしながら密室から脱出を図るお話。

数学の未解決な難問「ゴールドバッハの予想」についての話しから始まる。こういった理数系に興味がある僕としては掴みはオーケーといった感じ。

見知らぬ人間が判然としない理由で集められる構成はありがち。ただ不自然なようでいて違和感を感じさせない、改めて客観視すると集まる理由が曖昧、にもかかわらず話しの中に引き込まれてゆく展開は秀逸。次々に出題される謎解き。制限時間を超過すると密室が徐々に狭くなってくる設定が、出演者を通して緊張感を煽ってきて、観ていてハラハラさせてくれた。

収録時間も短め。良く言えば無駄を省いてテンポよく進むストーリーで、視聴者を飽きさせない。悪くいうと設定の説明が不十分で、主に人間関係の描写が追いつかないといったところか。

何れにしてもラストまで一気に観ることが出来る作品だった。

なお「ゴールドバッハの予想」に興味がある方はwikiを参照してください。

【ストーリー】

フェルマーなる人物から出題された問題を解いた4人がパーティーに招待される。それぞれに偽名を与えられて参加する人々。

若き数学者:ガロア
発明家:パスカル
初老の数学者:ヒルベルト
唯一の女性:オリヴァ

密室に閉じ込められた頭脳明晰な4人。彼らは次々に問題が出題される。制限時間内に正解しないと、密室の壁が徐々に迫ってくる。極限状態で回答しながら、犯人の目的と脱出を試みるのであった。

【所感】

必然性に疑問が残るが、それを感じさせる時間も無く高いレベルで話しが進む。
問題自体はなぞなぞレベル。しかしタイムリミットを設けられ、制限時間をオーバーするとゆっくりと部屋が縮まってゆくというペナルティが課せられることで、正常な判断が困難な状況。極限状態で4人の頭脳が試され、その緊張感が物語にそのまま投影されており、観ている方もハラハラさせてくれる。
犯人も意外性とまではいかないが、捻りが入っていて面白かった。
面白そうな映画を選んでいることは否めないが、スペイン映画って割とあたりを引くように感じる。ホラーではREC、REC2とか。

出題されるなぞなぞやラストは「続き」にネタばれとして紹介します。

【評価】

総合評価:★★★★☆(4.0)

  • 面白さ:★★★★☆
  • ホラー度:☆☆☆☆☆
  • グロ度:☆☆☆☆☆
  • サイコ度:★★★☆☆
  • ミステリー度:★★★★☆
  • サスペンス度:★★★★★
  • アクション度:★☆☆☆☆

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(続き)ネタばれ注意

【問題】

課せられる問題は全部で7問。回答は末尾に。

  1. 制限時間:1分
    ミント、アニシード、ミックスと書かれた3つの箱がある。
    但し箱に書かれている内容物と中身は全て間違っている。
    何回箱から中身を取り出せば、それぞれの箱に何が入っているか明らかに出来るか?
  2. 制限時間:1分
    暗号解析。0と1の通じの羅列で全部で169個の数字。何を表すか?
  3. 制限時間:1分
    窓の無い部屋(密室と表現している)に電球が一つ。
    部屋の外に3つのスイッチがあり、1つだけ電球のスイッチになっている。
    ドアが閉じているとスイッチは何度も押せる。しかしドアが開いていると1回しか押せない。
    電球のスイッチは、スイッチを何回操作すれば判明するか?
  4. 制限時間:2分
    4分計と7分計の2つの砂時計がある。
    この2つの砂時計で9分を計る方法は?
  5. 制限時間:1分
    教師が生徒に自分の娘たちの年齢を聞かれる。
    先生曰く、掛け算で36、足し算で家の番地になるという。さらに長女はピアノを弾く。
    娘たちは何歳?
  6. 制限時間:不明(たぶん数分)
    嘘の国の門番と正直な国の門番が、2つある部屋のドアに立っている。
    外に出るドアはどちらか1つ(これは物語で語られないが条件のはず)。
    嘘の国の門番は必ず嘘をつく。正直な国の門番は必ず正直な答えを言う。
    部屋の外に出るには門番に一つだけ質問できるが、どちらの門番がどちらの国か判らない。
    外に出るためには何と質問するか?
  7. 制限時間:10秒
    年齢の問題。母は息子より21歳年上。6年後に息子は母親の5倍若くなる。母親が息子より21歳上の時、父親は何をしているか?

【人間関係】

ストーリーが進むにつれて、招待客がそれぞれ因縁で集められたことがハッキリしてゆく。ここら辺はありがちな展開。ただもう一捻り加えられている。表面的なつながりだけでなく、隠している関係が明らかになってくる。全体的に時間が短いためだろうが、通り一遍観ただけだと判りにくいと感じた。

以下に整理する。若干異なっているかもしれないが、正直一度見ただけでは判りにくいと感じた。

  • フェルマーとパスカル
    フェルマーの娘をパスカルが車で轢いた。娘は意識不明の重体。
  • ガロアとオリヴァ
    元恋人
  • ヒルベルトとガロア
    「ゴールドバッハの予想」の証明で敵対(?)する数学者

【因縁】

面白く感じたのはフェルマーとパスカルの因縁。特にパスカルの心理状態。

フェルマーの娘をパスカルが轢いたのだが、パスカルが事故当時を振り返っている。
当時パスカルの発明した特許パーティーが開かれており、パスカルの上司(会社の幹部)も出席していた。大雨の中パスカルは上司を送るべく車を持ち込もうとするのだが、彼は犬の糞を踏んでおり、車内が悪臭で充満してしまう。雨のため窓を開けて喚起するわけにもいかず、かといって悪臭漂う車で上司を送ることは躊躇(マイナス評価を恐れた)された。彼はとりあえず犬の糞を踏んだ靴をダッシュボードにしまう。
と、目の前にフェルマーの娘が飛び出してきた。
パスカルは一瞬躊躇してしまう。それは犬の糞を踏んだ靴で踏んだブレーキを素足を踏むことに。
フェルマーの娘は轢かれてしまう。

理性でいけないと思いつつも、当時の心理状態として納得できてしまう。とっさの判断を迫られた時、ささいな自己保全のために悲劇を招いたパスカル。

【犯人とその目的】

犯人はヒルベルト。

彼の半生をかけた「ゴールドバッハの予想」の証明を、あと少しのところでガロアに先を越されたことに対する復讐。ヒルベルト自身はガロアに対して、興味⇒羨望⇒嫉妬⇒殺意、といった感情の変遷があったようだ。

しかしガロアが証明したとされる話はデマだったとガロア自身が告白している。一方ヒルベルトはガロアに遅れるも証明が完成していた。ヒルベルトの証明を渡され、逆にガロアが羨望する。

【ラスト】

犯人であるヒルベルトが残した脱出口から、ガロア、オリヴァ、パスカルが逃げる。ヒルベルトはガロアに殴られ気絶し、そのまま圧縮される部屋に取り残される。

3人はヒルベルトの残した証明を手に脱出する。その証明をどうするか?自分の手柄にするか、ヒルベルトの名(ここは本名を使っている)で発表するかを悩むガロア。しかしパスカルにより証明書類は遺棄され、問題は解決した。

【解答】

  1. 答え:1回、回答者:パスカル
    ミックスの箱を1回だけ調べる。
    全ての箱の表記が間違いであるので、ミックスの中に入っているのはミントかアニシードのどちらか1種類が入っている。
    ミックスの箱の中身がミントであれば、アニシードの箱にはアニシードとミント以外、すなわちミックスが入っていることになる。となるとミントの箱に入るべきはアニシードのみとなり、全ての箱の中身は判明する。
  2. 答え:髑髏、回答者:オリヴァ
    箪笥の麻雀パイを並べる。0を裏、1を表。
    出来た図柄は13×13の正方形とガロア⇒はずれ
    改めてパイを眺めると髑髏の顔⇒正解
    これは実際に並べないと判らないですね。
  3. 答え:2回、回答者:オリヴァ
    電球の温度。
    部屋の外でドアを閉じる。スイッチ1をつけてしばらく置く。次にスイッチ2をつけてドアを開ける。
    電気が消えていて、かつ、電球があたたければスイッチ1が正解。
    部屋の電気が点いていればスイッチ2が正解。
    電気が消えていて、かつ、電球が冷たければスイッチ3が正解。
  4. 答え:下記、回答者:オリヴァ
    まず2つの砂時計を同時にスタートさせる。
    4分計が停まった時点で、再度4分計を逆さまにして計測再開。ここまでで4分。
    7分計はそのまま最後まで計測し、終わったら再び逆さまにして計測再開。ここまでで7分。
    4分計が再び終了したら、計測途中の7分計を逆さまにする。ここまでで8分。
    7分計は丁度1分分だけ落ちているので、7分計が計測終了すればジャスト9分。
  5. 答え:長女が9歳、双子の次女が2歳、回答者:ガロア
    ガロア曰く定番の問題との話。解説するとことなくスルーされたので、正解の理由は判らなかった。
  6. 答え:下記、回答者:パスカル
    どちらかの門番に対して「彼(別の門番)はどちらのドア(が正解か)を教えるか?」と聞く。
    正直な門番が立っているドアが正解と仮定し、そのドアをA。嘘吐きな門番が立っているドア(間違い)をBとする。
    A(正解)のドアに立っている正直な門番に上記質問をすると「彼(嘘吐きな門番)は(嘘をつくから)Bのドアと答えるだろう」という。
    B(間違い)のドアに立っている嘘吐きな門番に同じ質問をすると「彼(正直な門番)は(正直に答えるからAのドアと答えるだろうが、門番自身が嘘をつくため)Bのドアと答えるだろう」と言いう。
    どちらの門番も間違ったBのドアと答えるため、逆のAのドアが正解となる。
    どこかで聞いたようななぞなぞ。たしか分かれ道で正直村の住人と嘘吐き村の住人に道を尋ねる内容だったかと記憶している。
  7. 答え:母親とセックス中、回答者:ヒルベルト
    母親が21歳年上の時、息子はマイナス3/4年。すなわち生前9カ月で、父親と母親は子作り中。とんちですね。
以上です。