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201103_benhur

ベン・ハー 特別版(2枚組) [DVD]
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制作年:1959年(米)
原題:BEN-HUR
原作:ルー・ウォーレス
監督:ウィリアム・ワイラー
収録時間:240分

カテゴリ:歴史/ヒューマンドラマ

中学生のころTV放映されたのを観て、ものすごいインパクトを受けた映画です。ずぅーーーっと観よう観ようと思っていたのですが、なにせ4時間という超大編。途中で中断するのも嫌なので、観る機会を伺いつつ今日に至りました。観た感想は

やっぱ、すっげぇぇぇぇぇっ

でした。中学生の頃の記憶と若干齟齬がありましたが、当時受けた感動をそのまま再現させてくれました。

【キャスト】

  • チャールトン・ヘストン (ジュダ=ベン・ハー)
  • ジャック・ホーキンス (クインタス・アリウス)
  • スティーヴン・ボイド (メッサーラ)
  • ハイヤ・ハラリート (エスター)
  • マーサ・スコット (ミリアム)
  • キャシー・オドネル (ティルザ)
  • ジュリアーノ・ジェンマ (ローマ人) ※おまけ

※wikiによるとどうやらジュリアーノ・ジェンマが出演していたようですが、観ていて気がつきませんでした。

【ストーリー】

時はAD.26。ローマに実効支配されたエルサレム。
物語はユダヤ貴族の血筋を引くベン・ハーの視点で進んでゆきますが、同時に救世主(キリスト)のゴルゴダの丘での磔刑までを背景にしています。

ベン・ハーはエルサレムの地で親友のローマ人:メッサーラと再会します。 二人は幼いころから友として接してきました。
しかしメッサーラはエルサレム(ユダヤ人)を統治するローマ軍司令官の立場での再会でした。当時ローマに反抗的であったユダヤ人の統治強化のために、新しい総督と共に赴任してきたのです。

メッサーラはユダヤ民衆に人望のあるベン・ハーに協力を求めますが、協力=ユダヤ民衆への裏切りになります。ベン・ハーの選んだ道はユダヤ民衆でした。

そこからベン・ハーの波乱にとんだ人生が始まりました。

【所感】

なによりスゴイと感じるのは、4時間という超大作にもかかわらず、一気に魅せてくれるところだと思います。まさにあっという間の4時間でした。

ストーリーの中心にはベン・ハーとメッサーラの友情⇒憎悪が一貫して流れています。メッサーラによって、自分は元より家族までもが捕えられてしまい、ユダヤの名門ハー家が没落してしまいます。
ベン・ハーは復讐を誓い、メッサーラにリベンジするといった単なる復讐劇に留まらず、ユダヤの救世主=キリストの教義の民衆への浸透が背景に溶け込んでいます。

固い友情も社会情勢には敵わない。
表をなぞるとそういった単純化はできるのですが、そでだけに留まらない重さを湛えた作品です。
うーん。僕の語彙が乏しく、旨く表現できません。

経緯は続き(ネタばれ)とさせていただきます。

第32回アカデミー賞の11部門を受賞した当作品。
ちなみに受賞部門は、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、美術賞、撮影賞、衣装デザイン賞、編集賞、劇映画音楽賞、音響賞、視覚効果賞。

何度も繰り返し観るには時間が長すぎます。
思いだしたころに時間が許せば観たいと思います。

あと。
冒頭の序章で、ミケランジェロの「アダムの創造」を10分近く映し、バックミュージックだけのシーンは正直飽きました。

 

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(続き)ネタばれ注意

 

中学生時代に観た記憶で鮮明に残っていたのは2つのシーン。
一つは本作の最大の魅せどころである戦車によるメッサーラとの対決シーン。もう一つは自らを磔る十字架を背負ってゴルゴダの丘に向かうイエスのシーン。
それらも含めて、以下ネタばれです。

【ハー家没落のきっかけ】

メッサーラとの友情が壊れた後、ローマから新しい総督がエルサレムに着任します。総督を担いだ隊列がハー家の前を通ります。その光景を家のテラスから見下ろすベン・ハーと妹のティルザ。
まさに総督が真下を通る時、テラスの瓦が剥がれ総督目がけて落ちてしまいます。
駆けつけたメッサーラにベン・ハーは事故だと言いますが、既に友情は壊れており、家族もろとも罪人として囚われてしまいます。

母と妹は牢獄へ。ベンはガレイ船での強制労働へと。

以降、ユダヤの貴族(王族?)ハー家は没落するのでした。

【イエスとの最初の接触】

ローマのガレイ船へ行く囚人一行にベンがいます。
砂漠地帯をローマに向けて進行する一行。次々と体力を失い死んでゆきます。
ベンも力尽きようとした時、水を与えてくれた村人。それがイエスでした。

【復活のきっかけ】

ガレイ船の漕ぎ手(所謂奴隷)として三年。ベンの船は艦隊の旗艦のようで、長官のアレウスが乗り込みます。何かを感じたのでしょう。アレウスはベンに気にするようになります。
敵はペルシャ(だったような気がします。間違っていたらすみません)船団。戦闘開始にあたり、漕ぎ手は全員足枷をはめられます。決して(沈没しても)逃げることが出来ないように。ここでアレウスがベンの足かせだけを外すように指示します。
ローマは苦戦を強いられ、旗艦は沈没してしまいます。足かせの外されたベンは、沈没する旗艦の中でアレウスを助けます。

旗艦が撃沈されたことで、ローマ軍の敗北を悟り自刃しようとするアレウスを止めます。やがて二人は味方の船団に助けられると、ローマ軍が奇跡的に勝利したことを知らされます。

アレウスにとって命の恩人であるベン。ユダヤ人であり奴隷であるベンは、アレウスと共にローマに凱旋します。その場でローマ皇帝から奴隷の身分を撤回してもらい、また、アレウスの養子となります。しかしローマに留まること無く、エルサレムへ帰還します。そこで見たものは、変わり果てたハー家の邸宅と、そこで生活していたハー家使用人のエスターでした。

【ハー家その後】

一方捕えられたベンの母と妹は、その間日の当らない地下の牢獄で過ごしていました。
ベンの、しかも長官アレウスの養子としての帰還により、メッサーラに母と妹の所在、および解放を要求します。
しかし環境がそうさせたのでしょう。二人は業病(ハンセン氏病)を患ってしまい、牢獄から追放されます。二人は人目の付かない夜にハー家に足を運びエスターと遭遇し、そしてベンが元気に過ごしていることを知ると、自分たちのことは秘密にしておくようにエスターに頼み、業病の谷へ行ってしまいます。

劇中では業病の二人に気付いた民衆が、彼らに石を投げつけて逃げるシーンがあります。当時は不治の病として差別の対象であったことがクローズアップされています。

ベンはエスターから二人は死んだと告げられます。

【戦車=メッサーラの最後】

遡り、ローマからエルサレムへ戻る途中、ベンはある商隊と接触します。その商人は戦車に夢中でした。そしてベンは戦車の騎手として協力します。

メッサーラとの対決です。

レース開始後、次々と相手を沈めてゆくメッサーラの戦車。やがてベンの戦車と先頭争いになります。
4頭の馬により迫力のある対決シーンです。
戦車を接触させ、敵を蹴落としてゆく競争。ベンの戦車の車輪とメッサーラの戦車の車輪が引っかかってしまいます。そしてメッサーラの戦車が脱輪。戦車自体が破壊された後も、4頭の馬に引きずられながら手綱を離さないメッサーラ。彼の執念を感じます。
そのままメッサーラは、あとから来た馬の中に巻き込まれて行きます。

そしてぼろ雑巾のように競技場に横たわるのでした。

優勝はベン。

勝利したベンは担ぎ込まれたメッサーラに合いに行きます。
変わり果てた姿になりながら、ベンに悪態をつくメッサーラ。彼の口から母と妹が生きていること、業病の谷にいることを知らされます。そしてベンの目の前で息絶えます。

【イエスとの最後の接触】

戦車レースに勝利したベン。
アレウスの親友でもある現総督と面会したベンは、アレウスの息子である証の指輪を返上します。自分はローマ人では無くユダヤ人であるとして。

そのころローマに敵対するイエスを処刑することが決まりました。
ゴルゴダの丘に向かって十字架を担いでゆくイエス。
イエスが力尽きようとしたとき、ベンはイエスにひとくみの水を与えようとし、その時初めて彼がガレイ船に向かう途中で水を与えてくれた人だと知ります。ベンの与えようとした水は、獄卒(?)により蹴飛ばされてしまいます。

このシーン。なぜだか印象に残っています。イエスのシーンがナゼ記憶に残っていたのかは、自分でもよく分かりません。

【奇跡】

業病の谷でエスターを振り切り母と妹に再会するベン。
まさにその時、救世主は息絶えました。

すると光に包まれ母と妹の業病が治ってしまいます。

奇跡に感謝するベン。

ここで物語はお終いです。

 

チャールトン・ヘストンのベン。非常に印象深いです。
観ているとグイグイ引き込まれて行くのが感じられます。
どうやら「ベン・ハー」は他にも作られているようです。
1907年、1925年、1959年(本作)、そして2003年(アニメ)。

本作以外は観ていません。なので比較はできませんが、本作を見た後では、まともな評価はできないような気がします。
なので観ようとは思っていません。

超大作ではありますが、一度は観ておきたい映画の一つだと思います。

 

以上です。