★今回の災害で被災さ★
★れた方々の一日も早★
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★ご冥福を心よりお祈★
★りいたします。 ★


201103_6ix

制作年:2010年(カナダ/イタリア)
原題:DIE
収録時間:91分

監督:ドミニク・ジェームス

カテゴリ:サスペンス/スリラー

【キャスト】

  • ジョン・パイパー=ファーガソン
  • エミリー・ハンプシャー
  • イライアス・コティーズ
  • カテリーナ・ムリーノ

>“死のゲーム”が6人の男女を翻弄するスリラー。謎の部屋に集められた男女。サイコロを振って目の数だけ銃に弾を込め、椅子に縛り付けられた男へ発砲するよう謎の声が命じる。悲鳴と嗚咽の中で銃声が響いた6分後、また別のひとりが椅子へと導かれ…。

と、レンタルサイトの紹介文ですが訂正します。

「謎の声」ではありません。目の前で犯人(?)に銃を突きつけられ、仕方なしに発砲します。
「6分後」とありますが、正確な時間は判りません。

紹介文から理不尽な殺戮を想像していましたが、案外そうでもありませんでした。と同時にホラーとはちょっと違うかな。サイコ色はありますが、サスペンスという感じです。

 

【ストーリー】

冒頭は男性の自殺シーンから。息子(ジェイコブ)にダイスを振らせ、その数だけリボルバーに弾丸を装填。
ダイスの目は「3」。装填数6発なので1/2。
こめかみに銃口をあて引き金を引くと...銃声...

見知らぬ男女6人の私生活カットから始まります。
断片的な情報が映像として提供されるため、男女の職業などは判然としないまま物語が進んでゆきます。
場面は変わり、6人はガラス(強化プラスチック?)に閾られた部屋に軟禁されてました。

  • ロバート:実業家(♂)
  • リサ:主婦、ばくち好き(♀)
  • マーク:刑事(♂)
  • メロディ:売春婦(♀)
  • ダイアン:看護婦(♀)
  • ザック:精神科医(♂)

彼らの前に成人したジェイコブが現れます。
ジェイコブはロバートを連れ出すと、マークにダイスを振らせます。
リボルバーに出た目の数だけ銃弾を装填し、マークに発砲するよう促します。

 

【所感】

ネタばれ感はありますが、ダイスの目で人の生死を決める内容です。ただ選ばれた人たちは一様に共通事項があります。また方法も一定の法則があります。
詳しくはネタばれに書きますが、ジェイコブはその進行役を務めています。

徐々に明らかになってくる6人の人生。
そして相棒マークを失い、一連の自殺を事件と捉えて奔走する刑事ソフィア。

設定としては面白いのですが、6人の描写が浅く、この事態に至る経緯が弱いと感じました。
時間的な制約もあるのでしょうが、シーンチェンジが多くて判りにくかったこともあげられると思います。
また主人公ジェイコブの心理描写も、霞みの向こう側にあるようで、目的が判然としません。

全編を通した湿った感じがスリルを伴ってよかったのですが、もう一つキメ技に欠けるといった内容でした。

総合評価:★☆☆

  • 面白さ:
    ★★★☆☆
  • ホラー度:
    ★☆☆☆☆
  • グロ度:
    ★★☆☆☆
  • サイコ度:
    ★★★★☆
  • ミステリー度:
    ★☆☆☆☆
  • サスペンス度:
    ★★★☆☆
  • アクション度:
    ★☆☆☆☆

 つづきはネタばれです。

 

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(続き)ネタばれ注意

 

【共通点】

集められた6人は、全員が自殺を図り、そして失敗していた。
つまり自ら死を選んだにもかかわらず、生きている人たちだった。
そして手首にはいつの間にか付けられたダイスの痣(傷?)。

ジェイコブの方法は簡単。
それぞれが自殺のために選んだ手段を、「ダイスの目」という運に任せて、他者に執行させることだった。

自分の死に対して実行できた(中には試みに留まり出来なかった人もいるが)方法を、他人を殺す手段とさせようとする。
皆一様に激しく拒絶する。
自分には出来ても他人に対しては出来ない。
一見矛盾しているようで、反面頷かせられると思う。
ジェイコブは「お前は自分に対してこんな酷いことをしたのだ」と言いたいのだろうか?

自分への戒め???
少しニュアンスは違う感じだ。
一貫してジェイコブは「死を乗り越えて新しい人生を歩め」といっているように感じる。「罰」ではなく「運に身を任せた試練」といったところだろう。

ラストでは再生(?)したメロディが、やはり新しい人生を欲する人々の案内役として活き活きとしている。
メロディは「新しい人生」を掴むことに成功したのだろう。

 

【一人目】

対象はロバート。
執行者はマーク。
方法はダイスの目だけリボルバーに銃弾を装填し一回引き金を引くこと。

出た目は「1」。1発を装填。

マークはジェイコブに向けて2回引き金を引くも空だった。
ジェイコブはロバートに足を打ちぬく。早くしろと。
マークの3発目によりロバートは射殺。

実はマークは拳銃自殺をしようとしていた。

 

【二人目】

対象はリサ。
執行者はメロディ。
方法はダイスの目だけ薬物を注入する。
薬物はメロディが常習していたものと同種。

出た目は「3」。常人でば致死量ぎりぎりの数字。

メロディは謝りながらリサに注射。
朦朧としつつも部屋に戻され、一命を取りとめる。

実はリサはカジノでジェイコブと賭けをして勝っていた。
賞金は6,000ドル。その金を持って帰れと忠告するジェイコブだが、リサは全額チップに変えてしまう。
そしてやっぱり全額負けて、手首を切って自殺を図っていた。

リサの役どころが不明。
明らかに他の5人と扱いが違っていた。
「ダイスの試練」を乗り越えたメロディは解放されたにもかかわらず、リサは解放されなかった。

ラストではメロディを除き生還した一人である。
ジェイコブに銃口を向けた(今度はキチンと弾が装填されている)リサ。
ジェイコブはダイスを振ろうとするが、「ダメか」と言い振るのをやめる。
考えるにリサはジェイコブに選ばれなかったのだろう。
つまりこのまま「どん底」に落ちていろと。

 

【三人目】

対象はメロディ。
執行者はザック。
方法はダイスの目だけ薬物を注入する。
薬物はメロディのそれと異なり、向精神薬(?)。
ただ大量に摂取するとやはり死んでしまうような効果のもの。

出た目は「2」。安堵しつつもメロディに注射するザック。
致死量には至らないようだ。

後に語られるが、ザックもやはりこの薬で自殺を図っていた。

ジェイコブに「生まれ変わった姿を見せてやれ」と囁かれてメロディは解放さる。

ソフィアは病院に収容されたメロディに接触し、「皆を助けたい」と告げるが、「あなたに救うことは出来ない」と拒絶される。

 

【四人目】

対象はザック。
執行者はダイアン。
方法は水槽に固定されたザックにダイスの出た目だけの間水没させられる。

出た目は「4」。4分間に耐えられず、ザックは溺死する。

やはりダイアンは入水自殺を図り失敗していた。

 

【五人目】

対象はダイアン。
執行者はリサ。
方法はダイスの目だけダイアンに血液を抜くこと。

出た目は「4」。4リットルの血液を抜かれるダイアンは失血死する。

失敗に終わったリサの自殺は、リストカットによる失血死だった。

 

【マークの選択】

リサを逃がしたは良かったが、ジェイコブに追い詰められたマーク。
マークの選択は自殺のやり直しだった。
ダイスによる選択を迫るジェイコブを前に、マークは自らの頭を撃ち抜いて死ぬ。
目の前でマークに死なれたジェイコブは、一瞬苦悩と悲嘆の表情を見せる。

ジェイコブは何を思ったのか?
マークが彼の意図と異なり、「新しい人生」の選択を放棄したことに対する落胆か?
思い通りに進まなかったことに対する自責の念か?

表情のみで明確に語られていないが、視聴者にゆだねる形として納得できた。ちなみに個人的には前者を支持したい。

ソフィアの役どころも印象が薄いのも残念。
確かに事件への警察介入といった視点では、彼女の役割は判るのだが、彼女自身が父親に対して抱えている問題がハッキリしないのだ。どうもジェイコブ一派(?)と関連があるような死に方をしたようなのだが...
彼女に割く時間を他の6人の深堀に使った方がすっきりまとまったように感じた。

 

以上です。