2007年公開
原作:スティーブン・キング
監督:ミカエル・ハフストローム
出演:ジョン・キューザック(マイク・エンズリン)、サミュエル・L・ジャクソン(ジェラルド・オリン支配人)、メアリー・マコーマック(リリー)、ジャスミン・ジェシカ・アンソニー(ケイティ)
僕にしては最近のホラーレビューと自嘲してみる(笑)
ジョンキューザック主演のホラー映画。
直近はスペクタクル映画「2012」の主演で、観た方も多いと思われ。
彼の映画で2003年公開の「アイデンティティー」というサスペンスものがあり、僕はそれで彼を知りました。
「アイデンティティー」も僕のツボで面白かったが、今回は「1408号室」。
最初に...
この映画の怖さのカテゴリは「悪魔」でも「ゾンビ」でも「幽霊」でも「呪い」でも「痛さ」でも「グロ」でも無い。
劇中に支配人が言っている。
「悪意」
それが一番的確な表現です。
ストーリーは、売れないオカルト作家エンズリンの体験として進行。
そんな彼は「自分は霊も悪魔もオカルトも神さえも信じていない」と、物語の中で豪語している。
彼は実際に心霊現象が噂される場所に赴いてレポート、ランク付けするという、世間ではゴシップ作家の部類。
そんな彼の元には、記事にしてもらうことで集客しようと目論むホテルから、「調査依頼」の名を借りた手紙が多数来る。
その日も多くの手紙(中には請求書も)を捌いていると、ふとN.Y.のドルフィンホテルの写真が載せられた一枚絵葉書に目が留まる。
「1408号室には入るな」
の1フレーズが書かれただけの手紙。
1408。1+4+0+8=13。
簡単なアナグラムに興味をひかれたのか、ホテルに電話するエンズリン。
ところがホテルは、明日も来週も来月も来シーズンも「塞がっています」の一点張りで全く取り合わない。
気になるエンズリンは人脈を使い強引に予約するが、当日チェックイン時にホテルのオリン支配人から激しく拒絶される。
曰く「あの部屋で1時間もった人はいない」
その拒絶する理由さえも、エンズリンに危害が及ぶといった良心的な助言ではなく、後片づけをする自分に迷惑だというもの。
ますます興味を示し、強硬に宿泊を迫るエンズリンに負け、ついに支配人はしぶしぶながら部屋のカギを渡す。
そして、エンズリンの手で50名以上をさまざまな形で死体にかえた「1408号室」の扉が開けられた。
エンズリンは無事部屋から出てくることはできるのか?
多数の死者を出した原因はなにか?
1408号室とは?
そして、エンズリンは救われる(救済される)のか?
舞台はホテルの一室のみ。
密室(閉鎖空間)で発生するさまざまな恐怖を描いており非常に面白い。
当然面白い以上に「怖い」。そして「怖い」の目白押し。
視聴者を飽きさせずにテンポ良く展開する「異常現象」。
ジョン・キューザックの演技も感情移入しやすく、時間を忘れて引き込まれる。
僕にとっては想像以上の出来(怖さ)でした。
と、続きはネタばれになります。
今回は先に映像を観ることをお勧めします。
ホントに沢山の恐怖事象がありますんで
エンズリンの恐怖ランク付けにちなみ、僕的ランクは
9ドクロ(10段階評価)
とさせていただきます
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(つづき)
最初の怖い場面。
エンズリンが部屋に入ったのち、綺麗にベッドメイクされたベッドに横たわり、「全然普通だ」みたいなことを愛用のレコーダー(なんと三洋製)に録音。おもむろに立ち上がり、窓を開けて(上に引き上げて開けるタイプ)N.Y.の夜景を見ていると、突然ベッドサイドに置かれたデジタル時計付きラジオが鳴り出す。
ビックリして窓に頭を打ち付けながら振り返ると、ベッドシーツがめくられて、枕の上には小さなチョコが2つ置いてある。
一体「誰が」???
部屋を探すもどこにも誰もいない。
唯一天井の通風孔に影のようなものが一瞬目に入り、おどかした犯人と思い「もっと怖がらせてみろ」と挑発するエンズリン。
★ホントにネタばれなんで注意してください★
★先に読むと映画の面白さが半減しますよ★
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引き続きいくつものドッキリがありますが、個人的には最初のカウントダウンが怖いです。
ベッドサイドに置かれたデジタル時計付きラジオ。
そのデジタルがいきなりカウントダウンを始めます。
60分、59分59秒、58秒、57秒........
エンズリンの脳裏に支配人の言った「一時間もった人間はいない」が蘇えります。コンセントを引き抜いて、床に叩きつけてもカウントダウンは止まりません。
これは効果的でした。
エンズリン。
そして観ている僕にも。
支配人の言葉と併せて緊張感がUPします。
次点は出入り口のドアに貼ってあるホテルのフロア見取り図。
なんとか脱出を図ろうと、フロア見取り図で確認し、窓の外から隣室に移ろうとするエンズリン。
10cmほどの出張った軒伝いを、恐怖を紛らわすために足元を凝視しながら一歩一歩移動しますが、在るべき隣室の窓は何時まで経っても出てきません。(部屋番号からわかるように部屋は14階=高層階です)
思い切って先をみると、壁は窓のない一面のレンガ!
絶望して1408号室に必死に戻ってくるが、さっき確認したフロア見取り図が1408号室を残して真っ黒に塗り潰されている
とっさにドアの覗き穴から外をみると、直前にレンガが!
完全に弄ばれているエンズリン。
「部屋からは生きて出さない」といった悪意たっぷりの無言のメッセージ。
その他にも
・壁に掛けられた帆船の絵が勝手に傾く
・部屋が暑くなる
・部屋が寒くなる(凍りつく)
・死んだはずのエンズリンの父親がでてきて「お前も俺と同じになる」と予言される
・いきなり閉まった窓に手を挟まれてケガする
・ケガを治療しようとして出した水が、いきなり熱湯になる
・勝手についたテレビに、幸せだったころのエンズリン一家の一場面が映される
・地震が来る
・津波(?)が来る
etc.
次から次へと出るわ出るはの怪現象。
それでもカウントダウンは進み、最後は気を失うも、なんとかゼロまで乗り切ったエンズリンが、次に目をするのが病院の天井だった。
別居状態の妻が横におり、サーフィンしている途中で溺れて運ばれたのだと告げられる...
「夢」オチ................................
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...
退院し、別居中の妻と溺れた浜辺で目にするのは、快晴の中を飛ぶセスナ機。その後ろには広告がたなびいており、その中に電話番号「~1408」。
浜辺の駐車場には違反切符が貼られたまま、ほこりまみれになった愛車。その愛車でいつもの郵便局へ手紙を受け取りに行く。
と、その郵便局員を良く見ると、ドルフインホテルのクローク
すると、郵便局にいた局員や業者、客が一斉に郵便局を壊しはじめる
壊した壁の裏には、見覚えのあるレンガがぁぁぁぁぁぁ
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....
再び目覚めると1408号室に倒れており、視界に入ったデジタル時計付きラジオの数字が再び60分へ...カウントダウン開始...
突然鳴り出す部屋の電話。
出ると「チェックアウトしますか?」との問合せ。
部屋を見渡すとあちこちに首を括れるように縄が垂れている。
再び「チェックアウトしますか?」
エンズリンは拒否する ←カッコイイ
ラストは、
これは実際に観てください。
一応ネタばれとしてはハッピーエンド、、、
とでも言っときましょかぁ(遠山金太郎風←知っている人がいると嬉しい)